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内容説明
現代社会で多くの人が抱いている疎外感。本書では、疎外とは本来あるべき自分の大切なものがよそよそしくなってしまう事態を指すが、マルクスにとって、疎外とは個人的な問題である以前に社会のあり方の問題であった。資本主義においては、人間は自ら作り出したモノによって自ら支配されてしまう。その疎外をどう乗り越えていけばいいのか。本書はマルクスを軸に据えながら、ヘーゲルやルカーチ、ハイデガー、フロムなどマルクス以前以後の哲学者・思想家による疎外論の系譜を辿り、最後に「疎外なき社会」を考察する。
目次
はじめに
第1章 疎外とは何か――資本主義と貧困
第2章 ヘーゲル以前の疎外論――社会契約論を中心に
第3章 ヘーゲルとヘーゲル左派の疎外論――自己意識と神の正体
第4章 マルクスの疎外論――否定すべき現実としての疎外
第5章 ルカーチの「物象化」論――マルクスとの対比
第6章 ハイデガーの疎外論理解――疎外と実存
第7章 フロムによる疎外論の展開――「持つこと」から「あること」へ
第8章 疎外論の理論的可能性――疎外されない人間と社会への展望
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Riko
1
図書館本2026/04/14
キャラ
1
実在が得られず、自己実現から程遠い状態。人間としてのessentiaが奪われている状態を指し、今でいうやりがい搾取にちかい。不況にあり、金中心のイデオロギーは、行為の目的を倒錯させ、そして稼いでなんぼの倫理が強まる。手段と目的を転倒させる隷属化の常識観念になる。元をたどれば、人が定住し、稲作を中心とした管理システムのはじまりである、村社会から始まるだろう。社会に問題を向ける弱者思考という人間もいるだろうが、果たしてどうだろうか。物件化や歯車として身をやつさざるを得ない環境から、労働の主権と意志を取り戻す。2026/03/22




