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内容説明
モバイルオーダー、オンライン予約、セルフレジ、最新の家電やアプリ……効率化のために導入されているはずの最新技術が、操作のしにくさによって人々の効率を悪くしている。なぜ新しい機械やシステムは使いづらいのか? それは、最新技術が「機械が苦手な人たち」=「機械音痴」の存在を念頭においていないからである。メディアの変化に並走してきたライター、ポッドキャスターが、機械音痴たちの歴史をたどり、真に「便利な」技術と社会のあり方を考える。
目次
まえがき
第1章 「情弱」だと思われたくない私たち
第2章 めんどうな予約型社会の到来
第3章 エレベーターの歴史から見る機械のユーザーインターフェース史
第4章 押しボタンはなぜ増殖したのか
第5章 「機械嫌い」から見るテクノロジー史――冷蔵庫・鉄道・高層階
第6章 郵便的国家とマイナンバー的国家
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
21
効率化のために導入されているはずの新しい機械やシステムがなぜ使いづらいのか。かえって時間を奪いストレスを増やす現実を、機械音痴の視点から切り込んだ1冊。飲食店のタッチパネルや予約型社会、エレベーターの歴史、冷蔵庫・鉄道・高層ビル嫌いの系譜まで、技術史を機械が苦手な人目線で振り返るアプローチによって、ユーザーインターフェースUIが実は国の形や社会の価値観を映していて、効率化が生む新たなブルシット・ジョブや複雑化・改悪の繰り返す状況や、独自仕様が修理不能・学習不能を招いていく仕組みもなかなか興味深かったです。2026/04/20
しゅん
17
「テクノフォビア」から見るテクノロジー史。こういうクールな手つきは著者ならでは。ボタン操作の簡易化が、どこかのタイミングからむしろ複雑になってしまう。その矛盾に人類の根本的な官僚性志向を見出す。エレベーターについて描かれた第3章に、何か惹かれるものがある。2026/03/26
shikada
16
タッチパネル、エレベーター、予約システムなど身近なものを例に「機械ぎらい」が起きる理由を解説する一冊。単なる不便な機械あるあるではなく、その背景にある設計意図とか、歴史について理解できる。ハンドル、アクセル、ブレーキが世界的に統一されたハードウェアである車と、ゴテゴテとわかりにくい近年のソフトウェアの対比がわかりやすかった。ソフトウェアの重要度が高まり、メーカー側は統一のインセンティブがなくなっている。制御ボタンや警報の種類が多すぎてパニックに陥ったスリーマイル島の原発の話は教訓が多そう。2026/04/05
coldsurgeon
12
現代社会において、新しい機械やテクノロジーとの遭遇、その使用開始は、避けて通ることはできない。ためらうとすれば、機械音痴あるいは機械嫌いと周囲に思われる。それを避けたいことだと思うかどうかは、それぞれだろうけれど。機械が進化するにつれて、微妙に使いづらくなっている気がするのは、私が老人になったためか。2026/04/24
ふるい
11
論の展開にやや強引さや物足りなさを感じる部分はあったものの、全体としては興味深い内容だった。特に、飲食店のタッチパネルやモバイルオーダーが使いにくい理由についての考察で、「情弱だと思われたくない」というユーザー心理が壁となり、不便さへの不満が表面化し難いために改善が進まない…との指摘には、納得感がありました。また、人間とテクノロジーの関係を考察する上で、小説作品(ジェイムズ・サーバー、P・K・ディック、J・G・バラード等)が多数取り上げられているのも、文系(?)機械音痴にとっては楽しいポイントでした。2026/04/09




