内容説明
TBS系「クレイジージャーニー」取材の総決算。
コロンビア、ボリビア、パナマ、メキシコ、ニューヨーク、バンクーバー、そして東京。
点と点をつなげ、浮きあがる白い道。
1グラム1ドルの白い粉が、末端の日本では2万5000円超て取引されている――。
「麻薬王」の幻想。密造潜水艇。密造工場。カルテルの銃口。カーチェイス。
映像だけでは語りつくせなかった8年の記録。
この暴力システムの対価を払っているのは、「私たち」だ。
就職氷河期によって考古学者の夢を閉ざした著者は危険地帯へと向かった。死と隣り合わせの中、「悪魔の値段」の正体を炙り出すために。
「末端のジャーナリスト」が「末端価格」のからくりに挑む。
旅の始まりは、「麻薬王」という幻想を追うことだった。かつてパブロ・エスコバルが支配したコロンビア、見せしめの死体が街路樹に吊るされるメキシコ、そして密造潜水艦が潜むパナマのジャングル。決死の潜入取材を重ね、密造工場(キッチン)で防毒マスク越しに精製の現場を目撃し、カルテルの銃口とカーチェイスを潜り抜ける。
そこで浮かび上がったのは、衝撃的な事実だった。 現在の麻薬カルテルは「第三世代
」に突入している。カリスマ的な「王」はもはや存在しない。そこにあるのは、ボスが逮捕されても、誰かが殺されても、自動的に暴力と利益を再生産し続ける「システムとしての怪物」だった――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
21
下流から辿っていくと、当地ごとの事情が見えてくる。そして、終着点には、戦国時代の国が待っている。しかしながら、その矢印は、いつまでもそうなのか。第4期は、テクノロジーにより各国生産になるのではと思った。2026/10/03
ズー
18
ゴンザレスさんの生い立ちと、コロンビアのコカの葉からの日本にコカインが届くまでの流れ。所々で、あ!これはクレイジージャーニーで観たやつだ!って思い出すことも多々。でも流れで読まされ、追加情報と説明が詳しいと、俄然理解度も違ってくる。こんな恐ろしいもの一生関わるつもりはないけど、関わらないと生きていけない場所もあるということ。だがしかし、多くの人がコカインに関わって血を流し、消費者も命や生活を失っている。一部が巨額の富を得ていたところで、それは最悪の負の連鎖である。とんでもないビジネス。2026/04/24
アカツキ
13
著者はライターとして生きていくためにリスクの高いジャンル、麻薬ビジネスに焦点を絞る。麻薬の終着点である日本から始点へと飛んで…。ノンフィクション。みんな無事に帰れて良かったという読後の第一声。一期は掟で縛られており、二期で麻薬ビジネスが成立され、三期は即暴力の時代となって、四期は各国で生産されて匿名で切り盛りされる時代が来るのではないかとのこと。近年の犯罪の形態変化を見ると頷くけるものがあった。これまでレイヤーに守られていたけれど、それも薄らいでしまうのか。2026/10/10
HERO-TAKA
7
最近は相棒の草下シンヤや盟友村田らむとの(内容とはともかく)ゆるい感じのトークなども多く見られるようになった著者だが、自ら「総括」と呼ぶ本書は著者の根っこがアンダーグラウンドシーンを見据える視点なのだと再認識させられる。食うのもやっとの時代に新宿の片隅で出会った麻薬の欠片。その初期衝動から世界に巣食う麻薬ビジネスを暴きたいと、生産地から供給地、消費地まで自らの危険を顧みず体当たりで取材を試みている。内容の重さに対して文章は読みやすい。また各章細かく分けてくれているため読書を進めやすかった。2026/06/21
うさぎや
7
なにもかもが恐ろしすぎる……2026/04/20




