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内容説明
「デュアルユース技術」とは、軍事と民生の両方に利用できる技術である。ロケットは宇宙開発の夢を運ぶ一方、弾道ミサイルにもなりえる。バイオテクノロジーは病気の治療に貢献するが、生物兵器の脅威も孕む。本書では「デュアルユース技術」とそれがもたらす問題を扱う。軍事の関与の有無にかかわらず、急速に拡散する技術を列挙、恩恵と危害を併記した上で、「今後、世界で必要な取り組み・選択は何か」という難問を提示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
AI、ドローン、量子技術、ロケットといった日常を豊かにする最新技術が、容易に兵器へ転用される「デュアルユース」の現実を、丁寧かつ克明に描き出した1冊。かつて国家だけが独占していた軍事技術が、今や民間企業や個人レベルで入手・改変可能になり、技術そのものが開発段階から軍民の境界が曖昧であることを浮き彫りにしていて、日本学術会議の声明を背景に、研究者・技術者が直面するジレンマを、理想論ではなく現実の複雑さとして論じる内容は、技術者だけでなく一般市民も避けて通れない課題で、バランスよく提示した内容だと感じました。2026/04/29
gokuri
4
武器輸出が話題となったこの時期に、本書を手に取ると多くの産業、科学技術が結果的に軍事にかかわってくることがよくわかる。宇宙、バイオテクノロジー、サイバー技術、AI、ロボット・ドローンの各項目について、昨今の技術動向、課題などわかりやすく説明されており、大変興味深い。 著者は自衛隊に携わったとのこと、日本、海外の軍事にもかなりの知見を有しているようで、武器輸出にかんする法令にも触れ、様々な問題提起をしてくれる。素人にはとっても読みやすい。2026/04/28
おこげ
1
軍事技術と民生技術は分かち難く、境界が曖昧どころか活用法次第でどちらにもなり得る。そのことが豊富な事例で示されており、「技術の民主化」も相俟って現代科学技術の暗黒面としてデュアルユース問題がどのようなものか理解できる。科学技術を放棄できるはずもなく、かといって野放図な発展も危険。どこで線引きをして、どのような規制が考えられるのか、この点に関心があったので踏み込んだ議論をしてほしかった。2026/03/31
minaokukita
1
テクノロジーの歴史は、戦争の歴史と分かちがたく絡み合っている。テクノロジーは人間の生活を改善することに貢献してきたと同時に、人間を効率よく殺傷することにも使われてきた。金属、乗馬術、車輪、火薬、無線電信、飛行機、原子力、GPS、ドローンなどはそうした両義的な技術の代表的なものである。テクノロジーを進歩させることは、より強力な兵器システムを可能にすることに他ならない。また軍事への転用だけでなく、技術がテロや犯罪に利用されることもある。→2026/03/31
mochizo
0
色々な技術の発達に伴い、軍事化する技術も多く存在するようになっています。AIなどはその最たる例でしょうね。また、昔のパソコンを並列することで、軍事技術を向上する技術もあります。何が今後の技術の核になるかわからないからこそ、色々な技術に触れる必要がありますね。2026/05/14
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