内容説明
絵画を見るとき、私たちはどれだけその作品のことをきちんと見ているだろうか。あらゆる美術作品にそれらしい説明を加えてみせる図像学(イコノグラフィー)は、一見作品を丁寧に読み解いているようで、実は紋切り型の解釈に押し込め、通り一遍の主題に還元しているだけではないか。本書では、「細部」に着目したアプローチでフランス美術史学の新たな地平を開いた著者が、ベラスケス《ラス・メニーナス》、フランチェスコ・デル・コッサ《受胎告知》、ティツィアーノ《ウルビーノのヴィーナス》などの名画を意外な着眼点から読み解いていく。絵画を見ることの真の魅力をユーモアたっぷりに伝える好著。
目次
親愛なるジュリア ティントレット《ウルカヌスに見つかったマルスとウェヌス》/カタツムリのまなざし フランチェスコ・デル・コッサ《受胎告知》/黒い目 ブリューゲル《東方三賢王の礼拝》/マグダラのマリアのヘアー/カッソーネのなかの女 ティツィアーノ《ウルビーノのヴィーナス》/巨匠の目 ベラスケス《ラス・メニーナス》/旧版訳者あとがき/ちくま学芸文庫版訳者あとがき
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