集英社文芸単行本<br> ギアをあげて、風を鳴らして

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集英社文芸単行本
ギアをあげて、風を鳴らして

  • 著者名:平石さなぎ【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 集英社(2026/02発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087700428

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内容説明

第38回小説すばる新人賞受賞作。

小学四年生の吉沢癒知は、宗教団体「荻堂創流会」の近畿支部で「降り子(=創父の生まれ変わり)」として信徒から崇拝されていた。幹部の母からは、神聖な身体を持つ者として食事や他者との触れ合いを厳しく制限されていたが、自分に寄せられる信徒の信仰心や日々の「儀式」に抵抗をおぼえはじめていた。そんな癒知の前に現れたのは、家庭の事情で何度も転校を経験している渡来クミ。引越し当初、近所を散策中に見かけた「めっちゃきれかった」癒知に興味津々。ある日、学校のトイレで遭遇したことをきっかけに、ふたりは距離を縮めていく。そして繋がりを持ったのは癒知とクミだけでなく、母親同士も親交を深めるようになり……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

13
★★★★★ 小説すばる新人賞受賞作。表紙を見ると、女子二人の爽やかな青春友情小説のように思える。だが、ストーリーはそういった面もありながら、予想外のものだった。小四の癒知は宗教団体「荻堂創流会」の"降り子"として信者から崇拝される存在。そんな癒知が、ある日転校してきたクミに出会ったことから二人の距離は近づいていく――。二人だけでなく、母親同士まで親しくなるところまでは良かったが、本作の肝はそれ以降。シスターフッド小説に宗教という要素を入れ込んだ、今までにないテーマ性を含んだ快作。非常におすすめ。2026/03/10

ゆり

11
楽しみにしていた作品。昨今多い宗教がテーマですが、宗教が軸にありつつも、癒知とクミのシスターフッドと青春の日々がメインで爽やかさがあります。クミの母が精神を病んでいて、宗教側である癒知の母と仲良くなり宗教にのめり込んでいく…というところはあるあるですごくリアル。ただ癒知の母は人間味もあり愛があるのでただの宗教=悪とはまた違った意味合いのストーリーです。最後まで読むと表紙絵への印象も変わったものに感じます。癒知とクミの将来はきっと厳しいものになるだろうけど、それでも二人の幸せを願わずにはいられませんでした。2026/03/13

Mayuko Kamiwada

6
小学4年生の癒知は宗教団体「荻堂創流会」の近畿支部で「降り子」として信徒から崇拝される。そんな中、癒知の前に転校生のクミが現れる。二人の距離が近くなるごとに母親通しも仲良くなり・・・。宗教のため、食事や他者との触れあいも制限される癒知にとって何よりも母親に甘えられないのは苦しかったんじゃないだろうか。大人になるといろいろな制約や制限のため、常識という厚いフィルターで見てしまう。子どものようにただひたすらに自分の気持ちに正直に声を出すことも時には必要なのかもしれない。2026/03/16

びすけっと

4
2026年2月刊。38小説すばる新人賞。図書館出会い本。育つ家庭環境への違和と親に求めたい愛情と現実の落差を抱えるふたり。転校を繰り返しているクミと神の化身と扱われる癒知とが惹かれ、城趾の秘密基地で遊び、自転車乗りを教え、教えられる様はとても楽しげ。基地となる場所を初めて見つける情景は読んでいて手に汗を握りました。癒知が教戒に従い自分に触れてこない母に何度も迫る様は、切なさを超え、涙が込み上げてきました。十歳のふたり、持てる知恵を存分に発揮して、自ずからの希望をおとなにぶつけていることに感激。この本買う!2026/03/20

un

2
なぜかTwitter相互のさなぎさん。すごいよかった、面白かった!シスターフッドやヤングケアラーを書いてやる、みたいな気概がないからこそ真のシスターフッドとヤングケアラーが浮かび上がる良作。比喩がところどころ?だったけど子供の視点だから合わせてるのかもしれない。小4の話として無理がない。 最後の、親と子がバラバラになるという転は若干やりすぎな気がするけど、結末自体は納得。あと残り十ページくらいだけどまとめられるのかな?と思ったがここで終わるのが良いのか。2026/03/24

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