飲酒と社会の交差点 - 戦後日本のアルコール政策過程論

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飲酒と社会の交差点 - 戦後日本のアルコール政策過程論

  • 著者名:小野田美都江
  • 価格 ¥6,600(本体¥6,000)
  • 勁草書房(2026/03発売)
  • ポイント 60pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326303557

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内容説明

酒に功罪はあるものの、飲酒の不始末も「酒の上のこと」と許容されてきた日本社会。だが相次ぐ迷惑行為を背景に成立した酩酊防止法、さらには初の総合的な法律・アルコール健康障害対策基本法まで、キングダンの「政策の窓」理論を援用し、戦後80年にわたるアルコールをめぐる政策過程を俯瞰的にまとめあげた貴重な1冊。

目次

はじめに

第I部 酒類消費の動向、先行研究、方法論

第1章 なぜアルコール政策に注目するのか
 1 アルコール政策の定義
 2 公共政策としてのアルコール政策
 3 日本におけるアルコール関連法規

第2章 戦後日本の飲酒状況
 1 酒類生産量、消費量の推移
 2 飲酒率の推移
 3 アルコール依存症者数の推移
 4 アルコール消費の国際比較と各国のアルコール政策

第3章 アルコール政策の先行研究
 1 わが国のアルコール政策についての研究動向
 2 海外におけるアルコール政策過程の研究
 3 先行研究で残された課題

第4章 キングダンの政策の窓モデルと方法論の検討
 1 キングダンの政策の窓モデルとは
 2 議員立法と政策の窓モデル
 3 アルコール政策研究の観点と研究方法について

第II部 アルコール関連問題の政策過程

第5章 酒の入手困難期から酔っ払い天国の日々へ――戦後から1961年の酩酊防止法制定まで
 1 時代の背景と飲酒状況
 2 戦後復興期の3つのアルコール政策
 3 酩酊防止法の政策過程
 4 MSAを援用した政策過程の分析

第6章 アルコール問題総合基本法の請願とその失敗――酩酊防止法成立後から1970年代まで
 1 時代の背景と飲酒状況
 2 1960年代から1970年代におけるアルコール精神医療
 3 全断連の1960年代――創立と拡張
 4 全断連の1970年代――酒害者社会復帰促進法提案への道
 5 MSAを援用した政策過程分析

第7章 アルコール政策の助走期間――多様化する1980年代
 1 時代の背景と飲酒状況
 2 1980年代の政局とアルコール問題総合基本法審議の停滞
 3 WHO、厚生省、久里浜病院のつながり
 4 酒類小売業者の攻防――酒類自動販売機と酒類販売業免許
 5 市民グループのダイナミズム
 6 全断連、ア連協、そして、国会議員
 7 MSAを援用した政策過程分析

第8章 80年ぶりの未成年者飲酒禁止法改正――1990年代から2000年代初め
 1 時代の背景と飲酒状況
 2 WHO 1991年会議と厚生省
 3 酒類自動販売機撤廃運動と市民団体の連携
 4 規制緩和の動向と対面販売の奨励
 5 未成年者飲酒禁止法改正へ
 6 未成年者飲酒禁止法のさらなる改正へ
 7 MSAを援用した政策過程分析

第9章 アルコール健康障害対策基本法の政策過程――2000年から2013年まで
 1 時代の背景と飲酒状況
 2 制定前史
 3 2010年から2011年
 4 2012年 野田首相解散宣言まで
 5 2013年 政権交代からのアル法ネットの動向
 6 MSAを援用した政策過程の分析

第10章 アルコール基本法制定後の状況――2014年以降
 1 時代背景と飲酒状況
 2 アルコール基本法制定後の動向
 3 飲酒ガイドラインの策定
 4 基本法制定後12年の変化について

終章 総括と展望
 1 戦後から2013年までの政策形成過程
 2 戦後日本のアルコール政策過程の7つの特徴
 3 MSAで分析する有効性と留意点
 4 日本のアルコール政策の課題
 5 むすびにかえて

参考文献
あとがき
索引