アメリカにおけるパーソナル・ライティングの展開 - 表現主義の理論と実践

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アメリカにおけるパーソナル・ライティングの展開 - 表現主義の理論と実践

  • 著者名:森本和寿
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  • 勁草書房(2026/03発売)
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  • ISBN:9784326251902

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内容説明

本書は、米国の表現的ライティング教育の系譜を紐解き、その理論と実践を明らかにする研究書。表現主義と、米国高等教育の諸潮流とを比較して、学生の自己表現と学術訓練の緊張をめぐる論点を整理し、表現的ライティング・カリキュラムの構造を解き明かす。個人の感情や自己発見を重視することで、「書く」ことの意義が問い直される。

目次

はしがき

序章 研究の主題と方法
 1. 問題の所在――研究の目的と背景
 2. 研究の方法と射程――先行研究の整理
 3. 本書の構成

第I部 〈パーソナル〉をめぐる歴史と論点

第1章 ライティングにおける〈パーソナル〉の萌芽――古典修辞学から19世紀米国修辞学への変遷
 1. 古典修辞学における非個人性
 2. 近代ロマン主義における想像力の源泉としての個人
 3. 小 括

第2章 現代伝統修辞学の誕生と問題――米国における作文論理の形成と形式主義化
 1. 米国の作文論理の特徴
 2. 現代伝統修辞学という言説の形成
 3. 現代伝統パラダイムの思想的淵源
 4. 現代伝統修辞学に内在する問題
 5. 小 括

第II部 表現主義の系譜

第3章 ライティング教育における自己表現の諸相――19世紀から20世紀初頭における創造的表現の展開
 1. 米国修辞学教科書に見る自己表現の黎明期
 2. 社会効率主義と創造的表現
 3. 表現主義による自己表現の奨励
 4. 「創造的表現」の類型化
 5. 小 括

第4章 表現主義の思想的地平とその源泉――自己と自由の探求を通した「表現主体」の生成
 1. 20年代と60年代の連続性と非連続性
 2. 60年代表現主義が形成された時代背景
 3. 60年代表現主義のペダゴジー
 4. 小 活

第5章 表現主義の理論的基底――ブリトンとキニーヴィーの言説研究による基礎づけ
 1. ブリトンの「表現的機能」における熟達モデル
 2. キニーヴィーの「表現的言説」研究
 3. 「表現」の熟達過程――ブリトンとキニーヴィーの理論を踏まえて
 4. 小 括

第III部 表現主義の批判的検討

第6章 ライティング教育の諸潮流における表現主義の位置づけ――バーリンとファルカーソンの認識論研究を手がかりとして
 1. 米国ライティング教育における諸潮流
 2. 分析視角の再検討――ファルカーソンの枠組みの修正
 3. 小 括

第7章  ライティング教師による自己表現の批判と受容――ライティング教育・研究の制度的・文化的背景
 1. 「ライティング教師」に着目する妥当性と意義
 2. 学際性と学問的自立
 3. 実践的研究者としてのライティング教師
 4. ライティング教師のジェンダー
 5. 小 活

第IV部 表現主義の実践的展望

第8章 表現主義における私と公,個人と社会の往還――社会認識論修辞学との論争を読み解く
 1. 表現主義と社会認識論の論争点
 2. 表現主義の実践的検討――エルボウの教科書分析を通して
 3. 小 活

第9章 ライティングにおける「ヴォイス」――表現による足場かけと省察の実質化
 1. 「ヴォイス」をめぐる論点
 2. エルボウの実践に見る「ヴォイス」と省察
 3. 小 活

第10章 表現主義のカリキュラム構造――〈ペーパー〉と〈レター〉から成る複線プロセス
 1. 表現主義の教科書におけるライティング・プロセス
 2. 表現主義のライティング・カリキュラム構造
 3. 小 活

終 章 自己表現の教育的可能性
 1. 各章の要約
 2. 本書の成果と課題

あとがき
参考文献
事項索引
人名索引