内容説明
念願叶って憧れの大学に進学したものの食欲もわかず学校へ行けなくなってしまった女子大生、会社員との二足の草鞋を履きながらも物は片づけられず先々の予定を立てることが苦手なイラストレーター、高齢出産で授かった命をかわいいと思えなくなってしまった母親……今日も「椎木メンタルクリニック」には傷ついた人が集う。形が違ってもそのままのあなたで大丈夫。静かに寄り添ってくれる連作短編集。解説・井上智介
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
32
季節の変わり目が苦手で優しい物語を読みたくて選んだ本。純喫茶とメンタルクリニックが舞台の連作短編集。誰もが何かのきっかけで心を病んでしまう事がある。出てくる人達はさまざまな事をきっかけとして暗闇を藻掻くような日々を送っている。これができない、あれができないと減点してしまう姿や思い描いているように生きれないと気持ちばかりが焦ってしまう部分に共感しながら読んでいて、先生達の言葉はまるで自分に言われているかのようだった。精神科医の先生のあとがきも良い!辛い日々と共にゆっくり時間をかけて再生していく一冊。2026/03/01
エドワード
28
映画の予告編で「生きるって素晴らしい!」というキャッチをよく見る。本当にそうか?作中に「世の中にはどうしようもない事情があふれ返っている。そういう事情を抱えて生きている人がたくさんいる」という言葉がある。本当にそうだ。東京の片隅にある、「純喫茶・純」と「椎木メンタルクリニック」に通う人々。真面目な人。一生懸命な人。優しい人。彼らが心の風邪をひく。純の店主・純もクリニックのカウンセラー・さおりもそうだ。育児ノイローゼの妻が最も課題山積だな。終幕で「生きるって素晴らしい!」と感じるから人生にはまだ希望がある。2026/03/23
リトロ
22
人は誰でも心が壊れる可能性があること、そして再び前を向いて歩きだしていけることがあるということを、純喫茶・純と心療内科を舞台に繰り広げられる、連作短編でした。月は三日月のように欠けている時があっても、月は影も含めて丸い。影を抱えたままでも貴方は貴方で素晴らしい存在なのだと言ってもらえたような気がしました。2026/03/25
うめきち
5
心が疲れることあります。でも意地になってしまう。休んでもいいんだと優しく言われたような気がした。2026/03/14
ユッピー
5
日々仕事や学校、家庭の中でいろんな人と関わる中、誰でも心が疲れてしまうことがある。メンタルクリニックの先生や、純喫茶に訪れる人々や、店員さんがみんな良い人で、疲れた心に沁みる、優しさ溢れる物語でした。2026/03/07




