内容説明
警視正のキャット・フランクは昔気質の刑事だ。事件現場を歩き、容疑者の眼を見ることが捜査の核心だと信じている。新設の捜査チームを率いることになった彼女は、ロックという名の人工知能に出合う。この新世代の「捜査官」は、ホログラムの体をもち、統計データに基づいて事件解決を支援するのだという。刑事の直感を信じるキャットと、刑事の直感など根拠のない思い込みにすぎないと切り捨てるロック。相反するふたつの頭脳が火花を散らし挑むのは、ありふれているようで、どこか異様な未解決失踪事件……。英国推理作家協会賞受賞、二十一世紀の最前線をゆく傑作警察捜査小説!/解説=村上貴史
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロ
94
まさしくSFミステリー的な感じで、しかも直ぐにでも実現されそうな世界観でした。AIが事件の捜査に協力し、そして様々な事を学習していく過程は読んでいてホント楽しかったです。事件の真相もあっと驚く要素が沢山あり、最初から最後まで色々と楽しく読めました。また続編もあるらしいので早く刊行して欲しいです。2026/03/29
ナミのママ
74
夫を亡くして休職明けシングルマザーのキャロット警視正とその部下。そしてそのチームに加わったのはAI(人工知能捜査体)ロック。まさに現在進行形のAIが捜査に加わり難問解決…とはいかず。刑事の勘(直感)と論理がぶつかりあう。事件は若い男性の行方不明事件。この真相がまた現代医学のテーマでこれはもうこの時代ならではの作品。4巻完結とのこと、最後まで翻訳してほしい。【2024年CWA最優秀新人賞】受賞2026/04/02
yukaring
67
これは新感覚の面白さ。AI捜査官と昔気質の刑事がバティを組む斬新な警察小説。効率化のため人工知能捜査体「エイド」の活用を進める内務大臣とプロジェクトリーダーに選ばれた警視正のキャット。AIに懐疑的な彼女は2人の部下達、そしてホログラムの体を持つロックというAIとしぶしぶ未解決事件に取り組む。しかし事件性が低いとされていた若者の失踪がロックの分析力により、たちまち異様な連続失踪事件へと変貌。刑事の勘を信じるキャットと合理主義のロック、正反対の2人?がぶつかり合い核心へと向かっていく…。魅力的なバディの爆誕。2026/04/15
しゃお
37
ゲラ先読みキャンペーンに当選。ありがとうございます!そしてめちゃ面白かった。AI捜査官のロックとAI拒否派の警視正のキャットの凸凹コンビのやり取りは、本人達はいたって真面目だけれど妙にユーモアがあって可笑しくも。そんなやり取りが最後の最後で活きる様子、それに散りばめられた伏線が明らかになり、キャットが焦燥感に駆られる様子には思わず一緒になって怒りや悲しみを感じながら事件解決まで一気読みでした。キャットの部下となる二人や息子のカム、それに被害者家族もそれぞれ悩みや問題を抱えている姿もリアル。続編もありそう!2026/02/16
Shun
34
本国では既にシリーズ化されたミステリ新刊。AI捜査官×ベテラン警官というトレンドを取り入れた警察小説の新境地。忖度なしで面白いミステリ作品だった。早くも次巻の邦訳に期待します。”AI捜査官”というある意味不安を感じるキーワードではあったものの、AIに可能なことや得意なこと、また未だ人類には及ばない苦手な部分といったディテールがしっかり描かれているように感じました。それに完璧な人工知能は人間と見分けがつかないくらい人間に近づけるべきという無意識の人間側の視点にハッとさせられたりミステリ小説の新時代を感じた。2026/03/19




