内容説明
大学生の友部は、社会民俗学の嘉形教授の依頼で、夏休みのあいだ山奥の村に滞在し、ラジオ番組に投稿された実話怪談の整理を行うことになった。注意点は二つ、昭和三十年代に一家惨殺事件が起きた家に滞在すること。その土地の水やそこでとれた食物を口にしないこと。何度返しても戻ってくる石、社(やしろ)を護る白い着物姿の子供、鳴り止まぬ羽音……整理を続けるうち、友部はこの村に隠されたおぞましい真実に迫っていく。日本ホラー小説大賞出身作家、初の本格ホラー長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
214
櫛木 理宇は、新作中心に読んでいる作家です。著者初の本格ホラー長編、悍ましい因習が残っている村は、結構、密に残っているのかも知れません。 https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/97844880294492026/05/06
ちょろこ
120
村ホラーの一冊。主人公の大学生が村のおぞましい秘密に絡め取られていく、100%村ホラー。社会民俗学の教授が募集をかけた高額バイトは一家惨殺事件が起きた山奥の一軒家での実話怪談の整理。奇妙な仕事内容に奇妙な注意事項と怪しさも100%。忠実にバイト業に勤む大学生の友部。彼が抱える事情といい、数々の怪談が次第に像を結んでいく過程といい、とにかく読まされた。そしてくっきりと姿を現し行く村の秘密。おぞましさはもちろん、さまざまな人、事柄に対しての怒りが溢れた。心に飼う鬼こそ、最恐。最後はドキドキ思わず拳を握ったぜ。2026/04/25
いつでも母さん
117
苦手なホラー。どうしよう・・でも櫛木理宇だから読んじゃうよ私。―くしゃっ。―くしゃっ。くしゃっ。な、何の音なの?大丈夫か私。読み切れるのか私。いや~な雰囲気が私に纏わり始める。だがそれを振り払ってなお私を支配したのは怒りだった。悍ましさの連鎖に救いはない。壊れてしまえ。「滅ッ!」2026/04/29
タイ子
93
櫛木さんの初の本格ホラー。どんなの?いやぁ、こんなん出ました!ホラーにおいて擬音の効果は恐怖を倍増。民俗学の教授の依頼である村に滞在、そこでラジオ番組に投稿された実話怪談を整理、選出することになった大学生。滞在場所が怖い、昔一家惨殺事件が起きた家。よくもまあこんな家に一人で寝泊まりできること。この村の飲食は絶対口にしてはいけない。風呂場の髪の毛ごっそりとか謎だらけ。怪談話が続く中、辿り着いた一番の恐怖。何なの、この村は。鬼門の村というより怨念の村だな。ひい、ひいひいがどこかで聞こえるような…。2026/05/12
星群
92
櫛木さん初の長編ホラー。『うしとらの方角がどこか知ってるかい?』から始まる本作、テンションが一気に上がります。一家惨殺のあった家で、日給2万8000円のバイト。まぁ、私なら絶対応募はしないでしょうね、笑。彼が見つけ出す怪談が興味深くて、これまた一気読み。ただ、結末の彼の選択にちょっとついていけなかった。中盤まですごく面白かったから、残念。2026/06/04




