内容説明
3年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子。事故現場の峠を訪れた日から、彼女の右眼には3年前の光景が映るようになる。署長の深澤に特殊能力を見込まれ、上司の弓削(ゆげ)と、未解決一家4人殺害事件の再捜査に乗り出した尾崎は、過去を見る眼と懸命な捜査で徐々に凶悪犯に迫ってゆくが――。斬新な設定と手に汗握る追跡劇で警察小説に新風を吹きこんだ新潮ミステリー大賞受賞作。(解説・吉田大助)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
エドワード
43
地方都市の警察官・尾崎冴子は、三年前にバイク事故で婚約者を失い、右眼を失明する。ところが、この右眼に事故の起きた三年前の光景が映るようになる。彼女はこの<特殊能力>を使い、事故が仕組まれていたことを知る。そして犯人は、未解決一家四人殺人事件、市営住宅放火事件の犯人でもあり、ネットを通じた極めて悪質な犯罪が判明する。立ち上がる継続捜査支援室。不気味な犯罪者、スリリングな展開、ぶつかりあう人々、これぞ読む「踊る大捜査線」だ。道尾秀介氏の「どうしてこれまでデビューしていなかったのか不思議」に同感だ。次作に期待。2026/04/22
ベローチェのひととき
30
妻から廻ってきた本。2022年新潮ミステリー大賞を受賞した新警察小説。主人公は3年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子。事故現場を訪れた時から、冴子の右眼には3年前の光景が映る様になる。その能力を用いて所長の深澤、上司の弓削と未解決の一家4人殺害事件の再調査に乗り出す。犯人特定の過程も面白く、また最終シーンでは手に汗握る展開となり、とても堪能できました。2026/08/01
のんちゃん
30
警察官の尾崎冴子は、3年前にバイク事故で婚約者と右眼の視力をなくした。ある日、その事故現場を訪れると、彼女の右眼はその場所の3年前の光景を捉えた。この特殊能力を活かし尾崎は、上司弓削とキャリアで今は署長の元同僚深澤と一緒にある未解決事件に乗り出す。普通に考えてあり得ない能力だが、尾崎の友人で眼科医環奈の説明によると全く無理な設定でもない気もする。警察小説クライムサスペンスとしてとても面白く、TVの連ドラや映画にも出来る様な物語。単行本では続編も刊行。早く文庫化される事を願う。新潮ミステリー大賞受賞作。2026/07/18
ichi
23
非現実的な能力と現実的な警察組織や捜査の在り方が無理なく絡められていた。続編も出るらしいから楽しみ。2026/03/03
JACK
22
☆ 警察官の尾崎冴子は事故で婚約者を亡くし、右眼の視力を失った。気持ちの整理を付けるため事故現場へ行くと、右眼に光が宿り、3年前の事故の瞬間が見える。以降、右眼に3年前の映像が見える不思議な力が宿るのだった。移動すれば3年前のその場にいるかの様に視界も変わる。尾崎はこの力で未解決事件の捜査に挑む。右眼の力を長時間使うと激しい頭痛を引き起こす。科学的ではないので証拠能力が無い。何でもできる都合の良い力ではなく、地道な裏付け捜査が必要となる制限のある力なのがじれったく、面白さに繋がっている。オススメ。2026/06/28




