内容説明
北の鉱山を舞台に、圧倒的筆致で綴られた哀切な昭和ロマン
昭和13年、北海道東部――鉱山技師の那須野寿一は、巨大な水銀鉱床と地図にない村を発見する。〈フレシラ〉という名のその集落には、謎めいた一族が暮らしていた。
鉱夫となったフレシラの若者アシヤ。寿一の息子で、水銀に魅せられた源一。太平洋戦争、朝鮮戦争特需、水俣病の公害問題……昭和の動乱に翻弄された二人の青年と数奇な一族の波瀾万丈を描く、壮大かつ幻想的な大河ミステリー。『竜血の山』改題。
【目 次】
第一章 赤い岩 ―昭和13年
第二章 水飲みたち ―昭和17年
第三章 不死身の鉱夫 ―昭和18年
第四章 冷たい山 ―昭和24年
第五章 ある母子 ―昭和26年
第六章 人間の血 ―昭和34年
第七章 湖底 ―昭和38年
第八章 飛ばない鳥 ―昭和39年
第九章 きらめく水のほとり ―昭和43年
〈巻末対談〉今村翔吾×岩井圭也
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
22
昭和13年、北海道東部の山奥で巨大な水銀鉱床と地図にない集落を発見した鉱山技師の那須野寿一。そこでフレシラという集落に住むある秘密を抱えた一族と出会う物語。フレシラの鉱夫となった一族の青年アシヤと寿一の息子で水銀に魅せられた源一の2人を軸に、特需や公害問題、そして避けられない鉱床の枯渇や時代の変化といった様々なものに翻弄され続ける展開で、足掻いたところでどうにもならない大きな流れに周囲も次々と新しい道を選ぶ中、それでも不器用に最後までらしさを貫いて生きようとした2人とその結末がなかなか印象的な物語でした。2026/01/02
なつめ
8
水銀に耐性のある一族?ファンタジー?かと思いきや、鉱山で働く人々の戦前・戦後の動乱を描いた硬派な作品だった。水銀に人生を捧げる2人の満たされない想い。ラストに余韻。2026/01/03
すいそ・はいどろ
4
評価が分かれるでしょうね。架空の設定を置いた昭和史の大河小説と言えばいいのか。ストーリーに起伏はなく、何に繋がる訳でもない。ただ設定に魅力はあり、丹念に鉱山の歴史を追う。完成度は高いといえるが、先を期待するスピード感はない。私としては少し期待より低めでした。2026/01/21
ブランノワール
4
とてもよかったです2026/01/03




