内容説明
子どもの視点から英語の読み書き習得の難しさを理解し、実態に応じた指導ができるようになることをめざす。英語教育に携わる小・中学校、特別支援などの先生を対象に、ユニバーサルデザインの配慮を施した授業づくりを提案する。
■「まえがき」より
本書の第1部では、英語の読み書き指導に関する具体的な指導法を紹介しています。ローマ字やアルファベットの文字指導、音韻意識、デコーディングの基本的な内容について、「障がいを持った子どもたちがいた場合はどうすればいいか」「つまずかせないためにはどういう配慮が必要か」など、直面している問題点を念頭に置いてお読みいただければきっとヒントが見つかることと思います。
第2部では、近年、日本の教育現場において強く求められるようになったインクルーシブ教育や、ユニバーサルデザインの授業づくりのために大切なこと、そして子どもの理解を深めるための発達障がいの基本的情報をまとめました。また、学びのレディネス育成の観点から、英語の読み書き習得に必要な要素やステップを解説するために、ディスレクシア出現率の高い英国のカリキュラムを紹介しています。その実践から日本の学校でもできること、気づいていただきたいことをまとめています。
目次
目次
はじめに
第1部
「ユニバーサルデザインを意識した読み書き指導」について考える
第1章 指導案作成の前に知っておきたいこと
1 指導案を手直ししましょう
2 準備段階を増やそう
3 活動に多感覚指導を取り入れよう
4 代替案を用意しよう
5 教員間のコミュニケーションを図ろう
第2章 ローマ字の読み書き指導
1 子どものつまずき(1):ローマ字が全然できない
2 なぜローマ字を使うのか:ローマ字と英語の違い
3 訓令式とヘボン式の違いを知ろう
4 規則性にフォーカスしよう
5 子どものつまずき(2):自分の名前のイニシャルはどっち?
6 子どものつまずき(3):単語をローマ字で書いてしまう
第3章 アルファベットの文字指導
1 小文字の形を覚えよう
2 アルファベットの書字指導:本来の目的を考える
3 使用するフォントに配慮しよう
4 大文字と小文字のカップリングでのつまずき
5 4線指導は段階的に進めよう
6 左利きの子どもへの書字指導
第4章 アルファベットの音指導
1 発音指導:口は楽器
2 短母音 i, e, a, o, u
3 これまでのチェックポイント:到達度を確認しよう
第5章 音韻意識指導
1 音韻意識3つのステップ
2 音韻意識指導の注意点
3 語(word)の認識と操作練習
4 音節意識と操作練習:長い単語は視覚的補助を活用する
5 ライミング(rhyming)指導
6 オンセット-ライムの意識と操作練習
7 オンセット-ライム指導をスタートする時期
8 「母音と切り離す」スキルを身につける
9 音素意識と操作練習
第6章 基本的な単語の読み書き指導について
1 単語の読み指導
2 2文字単語の読み指導
3 3文字単語の読み練習
4 単語の書き取り(スペリング)
5 未習単語の読み指導
6 ICTの活用
7 デジタル教科書
第2部
読み書きでつまずかせないためのセオリー
第1章 インクルーシブ教育
1 インクルーシブ教育は通常学級から
2 インクルーシブ教育システム
3 指導の空白地帯
4 「インクルーシブは無理」と思わせるものは何だろう
第2章 教育におけるユニバーサルデザイン
1 「障がいのある子ども」だけが対象か
2 教科におけるユニバーサルデザインについて
3 英米でのユニバーサルデザインデザイン化された授業
4 バリアフリーとユニバーサルデザインの違い
第3章 障がい者の権利と合意的配慮
1 障がいの社会モデル
2 合理的配慮
3 「配慮」と「手立て」
第4章 発達障がいについての基礎知識
1 発達障がいの特徴
2 発達性ディスレクシア(dyslexia)
3 なぜ英語圏ではディスレクシア出現率が高いのか
第5章 ディスレクシアと英語の読み書き習得
1 単語の読みの習得ステップ
2 音から文字へ:音韻意識
3 音韻意識に関する研究調査
4 英語の音韻単位と操作
第6章 日本における英語の音韻意識指導
1 日本語の母語話者を対象とした音韻意識の調査
2 文字から音へ、音から文字へ
3 外国語学習に強く影響するワーキングメモリ
4 中学生はどこにつまずいているのか
5 学習のレディネスから中学生のつまずきをみる
第7章 英国での読み書き指導
1 ナショナル・カリキュラムとフォニックス
2 アナリティック・フォニックスとシンセティック・フォニックス
3 Key Stage
ほか




