本当の登山の話をしよう

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本当の登山の話をしよう

  • 著者名:服部文祥【著】
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • デコ(2026/01発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784906905287

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内容説明

人はなぜ山に登るのか――著者30年にわたる「登山批評」の集大成。

第Ⅰ部は、デビュー作『サバイバル登山家』以前に書かれた、著者の原点ともいうべき隠れた名篇のほか、若き日に憧れた和田城志へのインタビュー、山で書いた「遺書」についての回想記を収める。

第Ⅱ部は、山野井泰史、星野道夫、フリチョフ・ナンセン、デルスー・ウザーラ、ウォルター・ウェストンら、著者が敬愛する人物たちを通して登山とは何かに迫る。また、クマとのつきあい方、世界と日本の最高所の意義について私論を展開する。

第Ⅲ部は、廃山村での自給自足のほか、狩猟のパートナー・ナツ(犬)の失踪騒動、もうひとつのライフワーク・中距離走の喜びなど、近年の暮らしのあれこれを語る。最後に、登山よりも先に志したという文章表現について論じる。


〈なぜ山に登るのかという質問を、山に登らない多くの人が、山に登る人に投げかける。
わかりやすく答えるのは難しい。質問に含まれる「なぜ」の裏には、「辛くて、大変で、無償なうえに、もしかしたら死ぬかもしれないのに、なぜ」という思いが隠されているからだ。「死ぬかもしれないのになぜ」とまっすぐ聞いてくれるなら、風景やストレス発散が、登山の理由にならないことは明白だ。景色を見るために死ぬ思いをする人はあまりいない。
山に登る理由はただ一つ、自己表現だと、思っている。自分が山(ひいては地球というフィールド)で何ができるのか。それを知りたいし、示したい。そういう意味では芸術一般と変わりがない。登山はダンスに似た身体表現の一種類だと私は考える。〉
「富士山 世界で一番手頃な高所」より


目次

高い山から深い山へ
遺書がわりの登山日記
和田城志 「登山とはなにか」の師

山野井泰史 ただ好きだから登る
星野道夫 狩りの道標
フリチョフ・ナンセン 史上最高のホモ・サピエンス
デルスー・ウザーラ 猟師の世界観
ウォルター・ウェストン 百年前のフェア登山
裏山のクマ この星で生きるということ
エベレスト 最後の極点
富士山 世界で一番手頃な高所

東京オリンピック観戦記
阿蘇山 ナツ失踪記
日本語を書くということ ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

13
様々な媒体への寄稿文集、統一感なし。長編の山行記も好きだが、行動しては考え、本を読んでは考えする服部文祥の散文を読むのがいちばん好きだ。その意味ではこの本はおいしい。これまでの登山、サバイバルと銘打ってからの登山、ナツとの山旅、廃村の暮らしと、その周辺での狩猟。歳と共に、”自己表現”のありかたも移り変わっていく。人口登攀の否定と同じ温度で、人工野菜のありかたを疑問視する。これも一貫して服部文祥の芯である。『もっともっと生きてみろ』と言う山の声は内なる声。どのようにもっと生きるか、楽しみに待つ。2026/02/20

roatsu

9
服部さんの文章はいつも山道を行くような読む楽しさがある。露悪趣味・修辞的に流れない絶妙なユーモアと洞察は人生経験を経て円熟味を増しているような。様々なメディアへの寄稿の集成で長文から軽いが深みのあるエッセイまで一貫しつつ多彩。登山批評とはいうが、服部さん個人の登山志向や今続けている暮らし方を絡めた現代文明・現代人批評だろう。本当の登山、は世界的アルピニストから日曜ハイカー、映え狙いのSNSニワカまで個々人で違うだろうけど本書を読めばそれでも通底する何かが読み取れると思う。個人的には和田城志への取材、裏山の2026/01/26

コハトー

1
著者30年にわたる「登山批評」の集大成とある通り、もの凄く読み応えのある一冊でした。服部さんの色々な媒体への寄稿をまとめたもので、其々のお題に対して真摯に向き合って書かれてある。自分にとっては服部文祥を深掘り出来た一冊となり、濃密な読書体験でした。本のデザイン(稜線のような目次、装丁など)もお洒落で良かったです。2026/02/06

4545

0
エッセイの寄せ集め。登山を自己表現と語る服部文祥の思いが伝わってくる。2章が特に面白く、山野井泰史・星野道夫・ナンセンに熊!に対する見方が良い。陸上競技会前の高所トレーニングに富士登山って、心肺鍛えるんだか足を痛めつけに行くんだか。2026/02/22

さんま

0
筆者の人生哲学のようなものを垣間見ることができた。どういった考えで山に登っているのか、獲物を獲っているのか深く考えて行動しているのがさすがだと感じた。2026/01/31

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