内容説明
神様のマユは、幼い頃、人間に預けられた。そして、神様が隠れて住む街・川越で、人間の子供の凪織と暮らしてきた。朝起きて、学校に通い、雑貨屋の手伝いをして眠る凪緒との日々が、ずっと続いていてほしい。そう願っていたのに…。 「マユ。君には生まれついての役割がある」 ある日、神様たちの過去を知ってしまった。彼らはなぜ、人間を嫌うのか。マユだけがなぜ、人間の元に預けられたのか。 「どんなに寂しくっても、どれだけ耐え難くっても、みんなを救うって決めたんだ。でも、そうしたら、凪緒にはきっともう会えない」 神様のマユと、人間の凪織。いつも一緒にいた2人。だけどもう、マユはここにはいられない――。/第13回集英社ライトノベル新人賞ジャンル部門入選
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
23
幼い頃人間に預けられ、人間の子供の凪織と家族同然に暮らしてきたマユ。そんな彼女が自分の生まれついての役割を知らされる家族ファンタジー。一緒に過ごしてきた凪織のそばにいる日々が永遠に続くことを願うマユが、神様としての「生まれつきの役割」を知らされ、役割を果たせば凪織との絆を失う状況を突きつけられるストーリーで、これからも続くと思っていたささやかな願いを手放せるのか、育んできたかけがえのない絆はそう簡単に諦められるわけもなくて、マユを取り戻す凪織の覚悟があって、絆の力で未来を切り開いていく素敵な物語でしたね。2026/01/24
真白優樹
5
神様が隠れ住む街で、人間に預けられ育ってきた神様の少女が幼馴染の少年とお役目の間で選ぶ物語。―――神としての役目か、変わらぬ明日か。終わりか、続行か。 神様として背負った役目、少年との日常。己の選ぶべき道を少女が迷い、少年が取り戻すために奔走する物語であり、二人の愛、そして人生を綴る、ぐっとくるお話である。選んだ先、二人で歩きだしていく。どこまでも、どこまでも。その先に待つのは果たして幸福、だったのか。最後に胸を張ってそう言えたのなら、きっとそういう事だったのだろう。 うん、とても面白かった。2026/01/24
MoriTomo
4
幼少期から家族同然に暮らしてきた神様のヒロインに寄り添い、その願いを叶えるために奮闘する主人公の姿が胸を打つ物語でした。 神様の秘密を知ったことをきっかけに関係性が大きく動き、ヒロインに向き合う主人公の覚悟ある行動が印象的でした。 長い時間を共に過ごしてきた二人の強い絆と、寄り添う幸福感が丁寧に描かれ、掴み取った未来を示すラストまで温かな余韻が残る、家族愛に満ちたファンタジーでした。2026/01/25




