内容説明
主語がない、すぐに結論を出さない、空気を読む。そんな日本語の特徴は、世界のリーダーたちが きだしの自己利益を主張するこんな時代だからこそ、逆に強みとなる。日本語思考は「まとめ役」としての適性になるし、「ふあ~として心地よい」人間関係を作り出すことを可能にする。この日本語の特徴は「武器」になるのだ――。霞ヶ関の元最高幹部が、経験の中で磨いた思考術。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
59
著者の本は初読であるが、必ずしも専門とは言えない「日本語」について、多くの先人の業績を消化してその特色をとらえ、諸外国との文化交流や外交・政治経済活動に生かしていこうとしており、これからの言語生活を送る上で、大いに参考になるとともに、日本語を使うことに大きな自信を持たせてくれる。その中から、日本語には主語がないという特徴一つ取り上げても、西洋のように強力な自己意識に囚われることなく、様々な文化を取り入れたり、世間との良好な関係を取り結ぶことが可能になったりするという。また、日本語に多く見られる同音異義語や2026/03/02
たか厨
22
2026年2月刊。東大法学部卒後、大蔵省(現財務省)に入省、主計局長次長などを経て、2012年に内閣府事務次官となった、筆者の本は初読み。本書の新聞広告で心引かれ、お取り寄せ。~「主語がない」「すぐに結論を出さない」「自己主張は控え、場の空気を読む」など、世界の他の言語と比べて、特異な日本語。帝国主義の亡霊が蠢き、混迷を深める世界情勢の中、それらの日本語の特徴を活かして、どう世界と向き合っていくべきか? その為の思考術を記した本。(続)2026/07/08
ta_chanko
21
自我よりも世間を尊重する日本人と日本語表現。世界で唯一、相対敬語を用いる日本語=相手の立場に立って考えられる言語。「証拠よりも論」「言ったもん勝ち」の英語や中国語。夫婦喧嘩を公衆の面前で行う中国や韓国=世間よりも自己主張が大事。主語を用いずとも成立する日本語や日本文学。「自己主張できない日本人」と否定的にとらえられることも多いが、日本人や日本語の良いところもたくさんある。むしろそれを強みにして、国際社会で存在感を高めていくことも可能。2026/04/09
linbose
3
★★★★☆ 言語はコミュニケーションを円滑にし、社会生活を成り立たせるために発達してきたもので、日本語はその原点をよく保存し、人々を幸せにする能力を持つ。そのような日本語の思考で世界と戦うことが世界の人々のためになると▼自己中心的な欧米の思考に対して、渡邉雅子「論理的思考とは何か」が、日本で主流の社会的思考は共感を重視し、利他主義を内在させるとしてその役割に期待し、また内田由紀子「日本人の幸せ」が、日本の協調的ウェルビーイングに期待するのと同様の思想だろう2026/04/13
今Chan
2
主語を明確にしないことが幸せに繋がるかというと、そうでないこともあるのではないかという気になる。縄文時代は一万年以上にわたって戦乱がなかったというが、言語が発達していなかったからではいのかとも思ってみる。デカルトに洗脳された現代人が、謙譲の美徳を復活できるのだろうか、疑問にも思う。日本語は、そもそも武器にならないのではないか、少なくとも、日本語以外の言語圏の人に対しては、とも思ってみる。知らんけど。2026/03/08




