内容説明
いわゆるりベラル・コミュニタリアン論争の基点となった作品。ロールズの『正義論』を考察の対象とし、その「自己(self)」概念の妥当性と限界を問う。リベラリズムは決して唯一の公共哲学でないとし、共和主義を選択肢として提示する彼のその後の歩みを理解するうえでも重要な文献である。
目次
序論 リベラリズムと正義の優位
第1章 正義と道徳主体
第2章 所有・真価・分配の正義
第3章 契約論と正当化
第4章 正義と善
結論 リベラリズムと正義の限界
第二版附論 ロールズの政治的リベラリズムへの応答
日本語版附論 道徳性とリベラルの理想
文献目録
訳者解説
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
獺祭魚の食客@鯨鯢
57
プーチン大統領そっくりのサンデル氏のリアリズムの哲学は理想主義で失政を繰り返すリベラリズムは民度の高さに依存することを述べています。ギリシャ時代でさえプラトンは哲人(独裁)政治を提唱しました。真のリベラリズムとは理念的なものであり永遠実現不可能かも。 「多様性」は個人の共感力や寛容性に依存するため危機的状況では簡単に捨て去られてしまいます。 利他という正義は利己という現実には勝てません。多民族(多宗教)国では強権的リーダーシップが使われますが、国民の統合はそう簡単には実現できないようです。
白義
6
サンデル教授の思想的なデビュー作。ロールズの義務論的リベラリズムへの徹底的批判ですね。サンデル教授の意見、というよりほとんどロールズへの批判で出来てます。ポイントは、正義は善より根本としたロールズに対し共同善の重要性を強調、さらに義務論的リベラリズムの前提になっている負荷なき自己、透明な個人という考え方に対し、共同体の中で物語的に生きる人間というのを考えなおすと。ロールズ思想の価値中立性のインパクトを正しく見抜いていますが、ロールズ批判としては批判も多いです。しかし、共同体主義について考えるなら必読です2011/05/24
MxTx
3
卒業論文の第一次文献として使用。読みこめば読み込むほどロールズの『正義論』の理解が必要となる。コミュニタリアンの立場からのロールズ批判としては的を得ている。また、第二版附論の、政治的リベラリズムへの応答(この部分はサンデルの『公共哲学』にも掲載されている内容)の中での、熟議の構想を用いたロールズの政治構想への批判は圧巻。自分の考え方をサンデルの力を借りてより強力に出来た気がする。2013/11/15
christinayan01
1
TVの白熱教室で見たときはスッと入れたのだが。 この分野に強い関心を持っていないと読むのが本当にしんどい。最初の二章は教授的にはアイスブレイクみたいな感じなのだろうがあまりのくどさに疲弊する。 哲学の方々はこんなこと一生考え続けて生きてるのかなとか思いそうになる。結局何の正義が限界なのかがよくわからなかった。悔しい。2019/06/16
抹茶ケーキ
1
白熱教室で有名なサンデルのロールズ批判。よく知られているように、ロールズの「義務論的リベラリズム」の前提にある主体概念の批判が中心。具体的には、義務論的リベラリズムの主体概念は、過度に独立したもので個人の性格やアイデンティティを捨象していることを批判している(pp. 205-207)。もともとの議論が難しいのもあるんだろうけど、めちゃくちゃ読みづらかった。2019/03/07
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