内容説明
世阿弥には、息子がいた。自らや父・観阿弥すらも凌駕する才能を持つ嫡男・元雅。だが元雅は観阿弥同様、何者かによって暗殺され、観世家は世阿弥の弟の子・音阿弥へと継承された。一介の能楽師が何故、暗殺されなければならなかったのか。
弔問のため天川を訪問する小松崎も合流し、元雅が最後に舞を納めた天河大弁財天社へと旅する棚旗奈々と桑原崇。南北朝の歴史を辿り、天川で起きた悲しい死の真相を見抜き、世阿弥がその傑作に秘めた暗号を時を超えて解き明かす!
著作累計300万部超! 高田崇史が贈る、唯一無二の歴史ミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
58
今回の舞台は天川。南朝、後南朝のあれこれや楠木正成、世阿弥の謎をタタルが語ります。別のことで楠木正成を思い起こしていたタイミングだったのでちょうど良かったです。いつか行ってみたいです。2026/02/10
ポチ
40
世阿弥に楠木正成の話。能は全然分からないが蘊蓄は結構楽しめた。巻末の「鬼学入門」も楽しめた。何より良かったのは意味のない殺人事件が無かったこと。2026/02/25
rosetta
30
★★★✮☆なんと今作では殺人事件はなし!いつも古代史の謎解きの話の腰を折るから邪魔だと思っていたのでありがたい。今回は吉野天河を訪ね、世阿弥観阿弥の謎や楠木正成の正体に迫る。実は観阿弥は楠木正成の甥に当たるとか、世阿弥の跡継ぎの元雅が暗殺されていたこととか初めて知った。家族や家を大事にし命を守ることに至上の価値を置いていた正成が湊川で絶望的な自滅などするはずがないという説得力。なぜ世阿弥が佐渡に流されたのか?元雅暗殺の首謀者を能の中で告発したからだ。このシリーズいつまで続けてもらえるのだろう⋯2026/04/16
二分五厘
19
「そうだ、吉野へ行こう」タタル談(笑)そしてやって来ました、春分の日を絡めた桜が咲く直前の吉野に。今回は世阿弥一族の謎。なぜ一介の能楽師に過ぎない世阿弥が佐渡に流されたのか。更にその嫡男で不世出の才能を持った元雅はなぜ暗殺されたのか。そしてその流派が甥の音阿弥に受け継がれた理由。舞台が吉野とのことで南朝、当然世阿弥の大叔父である楠木正成から語られることになり……。南朝一の忠臣の常識を覆す″楠木一族の本質″そしてそれは世阿弥一族にも。同時収録に、タタルが小学生に語る『鬼学入門』ちゃんとその辺は弁えてる(笑)2026/05/23
ヘビメタおやじ
17
QED最新刊、面白かったです。テーマも、いつものまつろわぬ民ではなく、はっきり理解できていなかった(自分の知識不足)南北朝時代ということで、確認しながら楽しめました。縁のほとんどなかった能についても知ることができました。そして、何より今作は殺人事件が起こらないという画期的なパターンでした。こんなことを言うと怒られそうですが、このシリーズの取って付けたような殺人事件が邪魔に感じていました。だから、すんなりと歴史の謎に集中して一気に読めました。往年の名作「邪馬台国の謎」のように、歴史の謎だけでいってください。2026/05/25
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