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内容説明
GDPが増えればほんとうに幸せになれるのか?
経済学が見落としてきたものとは?
「働かざる者、食うべからず」、「豊かな生産と消費を達成すれば誰もが得をする」――
アダム・スミス以来、私たちを支配してきた価値観。
経済成長を追求し、市場経済を駆動させるだけでは見えてこない、ほんとうに求められていること=「必要」に注目をし、経済思想史を捉えなおす。成長なき時代の豊かさを考えるための必読書!
【本書の主な内容】
●「働かざる者、食うべからず」という価値観
●通常の経済学には「必要」という言葉は出てこない
●お金の価値を疑う都留重人「制度派経済学」
●経済学を切り拓いたスミスの二つの著作
●マルクスが描いた理想と資本主義の現実
●J・S・ミルの「漸進主義」
●マーシャルが重視した「組織」への投資
●市場が与える評価は正しいのか――ケインズ
●福祉国家体制の躓きの石
●カール・ポランニーが見た地域コミュニティの破壊
●構造的不正義を是正するために
●市場経済とは異なるしくみ
●単一中心的思考と多中心的思考
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Sam
43
経済学というより社会における価値観の変革を提唱した一冊。「欲求」をベースにしたモノ(経済成長)基準で評価される今の社会を、「必要」をベースにした多中心的な基準に基づいた社会に変えていくべきとする。この新味性は薄いとはいえ非常に壮大な主張を、アイリス・M・ヤングによる「責任の社会的繋がりモデル」とそれを実現するための「私企業に対するCSRの義務化+“ラディカル・デモクラシー”が提唱する必要ポイント制」という具体的提案に落とし込んで展開していく。難度は高いが社会が目指すべき方向性として説得力があると感じた。2026/02/10
よっち
27
経済成長を追求し市場経済を駆動させるだけではない、本当に求められているものから経済思想史を捉えなおす1冊。経済成長の限界を自然資源枯渇や環境破壊だけではなく、GDPに十分反映さない部分にあると指摘。より切実な衣食住の生存基盤や差別されない権利、居場所の確保、難病ケア、職場での公正な評価が重要となっていく一方、「働かざる者食うべからず」の考えが社会的排除を正当化する構造、必要が切り捨てられる現状や成長神話から脱却して真摯に向き合うことが必要で、経済学がこれまでどれだけ人間を置き去りにしてきたか痛感しました。2026/02/08
O次郎
2
経済社会を「必要」の観点から捉え、市場主義に基づく経済貢献だけで人を評価するのではなく、生き方・人間本質から人を評価しようと提案している。そのための原理としてヤングの議論を援用した「必要ポイント」の市場提案はなかなか興味深かった。ただし、現代社会はたとえ先進国でもまだまだ生産者の絶対的必要が満たされているか怪しい部分があるようにも感じる。著者の提案は魅力的だが、社会で受け入れられるかは不透明のようにも感じた。また、経済思想史の研究者だけあり、マルクスからケインズに至る経済思想の整理はとてもわかり易かった2026/02/06
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