ひまわりと銃弾

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ひまわりと銃弾

  • 著者名:麻宮好【著】
  • 価格 ¥2,376(本体¥2,160)
  • 小学館(2026/01発売)
  • ポイント 21pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093867771

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内容説明

戦時下の若者たちが目の当たりにした奇跡。

山本一力氏・河﨑秋子氏推薦!
「彩り豊かな世にかぶさる戦争の黒い色。ひたむきに生きる人々の昭和時代小説だ」
――山本一力氏
「演劇を愛する彼らが戦争を経ても手放さなかった『希望』に心震える」
――河﨑秋子氏

関東大震災後の浅草。
太平洋戦争に向かいつつある世情。
それぞれ重い過去を背負って生きている冴子・ハジメ・卓三の三人は細々と演劇で口を糊している。
芸術芸能に対して、警察や軍部による検閲、大衆の冷たい視線がますます厳しくなる中、卓三が兵役に取られた上に、東京大空襲に巻き込まれるふたり。
戦後、奇跡的に生き残ったふたりは、卓三不在のまま、舞台の幕を上げられるのか?
そして、GHQの嫌がらせに、どう抗うのか?
感動の戦争小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

129
麻宮さんの書き下ろし新作。切なさと遣る瀬無さが勝る読後感。時は昭和、戦前・戦中・戦後の大衆芸能に生きる若者たち・・卓三、ハジメ、冴子と仲間たちが愛おしくて苦しくて。正義の戦争?そんなものはないのだよ。あぁ、子どもたちからかけがえのないもを奪うその責任は誰が?鎮魂歌「海ゆかば」も胸に迫ったが、皆で歌った「私の青空」が無性に沁みてしみて涙が止まらない。子どもを描かせたら最強だわ麻宮さん(そこ!)そして、読書中もずっと今のこの国や、この世界の流れが頭から離れないのは私だけではないと思う。2026/03/15

ちょろこ

121
戦争、希望、涙の一冊。太平洋戦争に向かう時の流れの中で、演劇という自分にとって大切な居場所を守り信じる若者たちの物語。何度も胸がつまり終盤はどっと涙が流れ出した時間だった。誰もの心情と言葉が、"正義の戦争"と言う都合のいい言葉で支配された時代をストレートに突きつけ、今の世界情勢さえも感じずにはいられない。国を支えるのはかけがえのない命、トップに立つ者ほどそれが見えない悔しさを感じる。自分の心だけは誰にも奪わせない、そんなハジメたちの姿はまさに希望そのもの。こんな奇跡があってもいい、あって欲しい。涙の余韻。2026/03/12

Ikutan

69
酷い言葉や仕打ち、不幸な境遇で人生を諦めかけた若い男女が、演劇の世界を通じて心通わせ、戦前戦後を懸命に生き抜く姿を描く。舞台は浅草。ハジメ、卓三、冴子、冨美。四人で始めた劇団『一三座』。ところが、軍靴の音が聞こえはじめ、次第に彼らの居場所は侵食されていく。暴走する正義。検閲による言論統制。娯楽弾圧。卓三の二度の徴兵そして空襲…。彼らの歌う『私の青空』が染みるラストに胸熱く読み終えたが、これが過去の物語と言えない今の世界の状況が心苦しい。戦争は暴力だ。正義の戦争なんてないはず。強いメッセージを受け取った。2026/03/26

ゆみねこ

66
関東大震災で家族を失ったハジメ・冴子、名家の息子ながら居場所のなかった卓三は、浅草で「一三座」を立ち上げる。戦争へと向かう時代、芸術や芸能への大衆からの厳しい視線や軍・警察からの検閲。戦場の卓三、浅草のハジメや冴子らと一三座の苦闘。東京大空襲を奇跡的に生き延びて戦後の初公演でGHQからの横槍が。舞台の幕が開きそこで繰り広げられたものと、大衆の歓声。これは今読むべき1冊、お薦めです!2026/02/20

天の川

60
いつもの麻宮作品とは色合いを異にする。BGMは「私の青空」と「月光値千金」、キーワードは野球とゴッホのひまわり。一三座は矯正院出のハジメと早稲田をドロップアウトした卓三がつくった軽演劇の売れない劇団だ。そして、富美と関東大震災で行き場を失った冴子。戦時中の軍も占領下のGHQも彼らの表現の自由を奪おうとし、人々はそれに同調する。けれど、戦場の卓三も浅草のハジメも舞台を、しなやかに自分を曲げることをしない。それは舞台を続けること、「希望」を守ること。ラストの光溢れるような切なさったらない。→ 2026/02/08

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