内容説明
自画像をライフワークとする美大三年生の小滝英哉は、教授からアルバイトを頼まれる。それは学内の事故で亡くなった彫刻家四年生・樺沢穂香の両親からの依頼で、肖像画を描くというものだった。故人を描くという難題を前に、穂香を知るため不可解な事故の原因を探ろうと小滝は関係者に話を聞く。その頃、周囲から天才と呼ばれていた同級生で、小滝の恋人でもある宇野ひなたが行方不明になっていた……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
akiᵕ̈
29
自画像にこだわり絵を描き続けている大学生の小滝英哉。恋人が突然姿を消し連絡がつかなくなっている中、学校で制作中に事故死した女性の肖像画を描いて欲しいと頼まれ、彼女の事を知るため周辺の人に話を聞いていく。そして突然現れた謎の男子学生リュウと関わる事で、ひなたとの関係、自分の存在意義を見つめていく。"絵は時に写真や映像よりも雄弁に物語る"というように、そこに向き合い曝け出すことによって、自分という中にあるまだ見ぬ自分が浮き彫りになるのかもしれない。人間の本質をあぶり出し、そこにとても深く切り込んだ作品。2026/01/22
練りようかん
16
主人公は肖像画をかきつづける美大生。自ら思い立ったわけでもなく、会ったこともない亡くなった人の肖像画をかくことになり三重の心配が過ぎった。今作も才能が物語の核となり、周りが易々と口に出せないほど凄みのある天才と同じ賞をとっても群を抜いて才能があるとは言えない故人の違いがあり、不可解な死が自殺説に傾くと共感力を思わせる主人公の傾きに誘う運びが胸を締め付けた。しかし死の追究一本でいくのかと思いきや意外な展開を見せ、アイデンティティの確立と親の存在、転生の可能性にドキドキし終盤はますます没入。面白かった。2026/01/23
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