内容説明
あらすじ紹介不能の衝撃作「漸然 山脈」。秋刀魚絶滅後の凄惨なディストピア「白笑疑」。母の遺品の櫛笄の値がどんどんつり上がり……人間の本性を暴き出す掌編「花魁櫛」。世界中を震撼させたコロナ禍の拡がりゆく猛威を写し取った表題作。父子の心の交流に感涙を禁じ得ない名編「川のほとり」等、八十有余年にわたって作家の大脳皮質に蓄積した言葉と感情と記憶と思索が暴走横溢する傑作14編。(解説・小川哲)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
53
この前読んだ自伝が面白かったので、本書も読んでみました。駄洒落か独白の連続のような語りで、支離滅裂のようにも感じるのですが、よく読んでみると機知や風刺、ハッとするような洞察が含まれていて、どの短編も傑作であることが分かります。ただ若い頃のような才気は少し後退して、老いの悲しみや死の予感が含まれていて、筒井さんも年を取ったんだと感じました。最後の「川のほとり」が飛びぬけた傑作。亡くなった息子さんとの交流を抑制された文体で描いています。親子の情と深い悲しみが伝わってくる作品です。2026/02/22
優希
40
面白かったです。筒井サンの異常さが爆発している短編集でした。いつもならではの風刺と言葉遊びが存分に繰り広げられています。巨匠の才能が爆発した傑作集と言えるでしょう。筒井サンの脳内が曝け出されたような気がしてなりません。2026/02/06
きゅうくつ
9
難解。わけわからんけど不思議となぜだか面白い。小川哲による解説がたいへんありがたい。「老人の繰り言文体」という名付けが好き。2026/03/07
ベック
7
筒井康隆健在。氏の頭の中は『死』が大方を占めているようだが、かつての実験精神や小説の構造解体的な冒険心は少しも衰えておらず、むしろブーストがかかっているくらいである。朦朧と覚醒が交互にあらわれ、そこに言語遊戯が加わり、なおかつ膨大なデータがのっかってくる。常態での読書体験ではない。閾値を超えた読書体験なのだ。そしてそして最後の最後に配されている「川のほとり」。五十一歳で亡くなった息子 伸輔との夢の中での邂逅。いままで散々こちらの脳みそを蹴散らかしてきた筒井氏の正気を突きつけてくる静かでやさしい傑作だった。2026/03/10
justdon'taskmewhatitwas
4
裏表紙の内容紹介に書いてある通り出し、解説(小川哲)の言う通りだし、他の方の感想の通りだし、形式:単行本や形式:Kindle版での感想の通りでもある。老人視点だし老人の回想だし死について考えるけど、遺書っぽくはないなー。2026/02/16
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