内容説明
落ちぶれていた辣腕ジャーナリストのシトロンは、くせ者政治屋ヘールに雇われる。現政権の大きな弱みともなるスキャンダル情報を入手すべく、協力を求められたのだった。勇躍、中米の軍事国家へと調査に向かったシトロンは、隠蔽されていた同国での過去の不祥事の内実を探りにかかるが……。あらゆる面白さをごった煮(スープ)にし、思わぬ展開と粋な対話で編み上げた、騙(かた)りと企みのタペストリー!(解説・小野家由佳)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しゃお
34
これは実に良き。混沌としていて先が読めず、というか、一体どんな話なんだと混乱させられるも、根底にあるものがしっかりしているから、逸脱しきらずに流れるように読ませてくれます。トラウマから脱した敏腕ジャーナリストと、ある政治家を次期州知事から大統領へと押し上げようする政治屋の二人が、国家的謀略の渦の中で果たして生き延びることができるのか。ちょっとした描写やセリフもいちいち格好良かった。2026/03/26
Shun
30
ロス・トーマスの初期作品。政治がらみの陰謀に関わるとロクなことはない。相手にしている組織が不明瞭のまま近辺で起こるキナ臭い出来事、そして命を懸けた綱渡りをしているような緊張感、まるで危険な駆け引きのゲームのようだ。本作は落ちぶれた凄腕のジャーナリスト・シトロンと政治屋で資金調達のプロ・ヘールによるバディものであるが、二人が出会うまでの謂わば導入の描き方がお洒落な小説を読んでいるようでした。どう繋がるか予測できない各章に惑わされるが、やがて大きな事件に合流していく過程を愉しむのがロス・トーマスの醍醐味か。2026/03/31
maja
27
ニュー・ミステリの「シチューと密使」で、想像を膨らませたシトロンの漂う何者感。やはり一部分であって未訳だったのが新刊で出た。嬉しく読んだ。面白さにコクがあって、同じ蜜でもちょっと違う、そば蜂蜜のようなくせになる奥深さ!ここでは、独特の拘りを持つ政治屋のヘールと、彼に雇われたシトロンが、流れに身を任せるようにして国際的な秘密へと近づいていく・・と。彫り深く個性の強い登場人物たちが、次々と流れの中に浮かびあがって互いに交錯しながらひとつの絵図を作っていく巧みさに、豊かさを感じる。思いがけずに読めて満足だ。 2026/03/20
しゃお
26
【再読】二回目で初読では分かりにくかったところスッキリしましたし、この楽しさを漫喫できました。シトロンが「自分たちもわからない」と終盤に入ったところで語っていますが、主人公たち自身が分かっていないんだから、読者である自分が分からなくて当然よね、なんて思ってしまいました(笑)。しかし意外にロマンチックな物語。そして大真面目に読むより、クライムコメディと思って読むとより楽しいですし、読んでいてどう話が展開するのか分からないことそのものを楽しむのが著者の醍醐味でしょうか^^2026/04/02
stobe1904
25
【ロス・トーマスのクライムノベル】アフリカ独裁国家で食人を強いられ、トラウマを抱えてアメリカに帰国したジャーナリストのシトロン、政治資金調達を生業とするヘールの2人は現政権のスキャンダルを探るべく中米の軍事国家に調査に向かうが…。とにかく個性豊かな悪党ばかりのカオスの中、ストーリーがどう展開するのか、まったく先が見えないロス・トーマスの面白さが十二分に発揮された作品。ごった煮状態の悪党たちの化学反応ぶりがなんとも面白い。★★★★☆2026/03/12
-
- 電子書籍
- トウ狂女子図鑑 ~普通じゃ足りない私た…
-
- 電子書籍
- 救急エコー 素早く確実な描出・評価のコ…
-
- 電子書籍
- 魔力ゼロだけど物理魔法で最強です【タテ…
-
- 電子書籍
- 【フルカラー】放課後、ラブホで、先生と…




