内容説明
《空間》と《場所》に焦点を合わせた
「アルコール・スタディーズ」初の試み――
飲酒の空間的実践を読み解く理論書としての側面と同時に、
地方都市 (ストーク・オン・トレント) と農村地域 (カンブリア州イーデン) でのインタビュー調査に基づく
イギリス地域研究という側面も併せ持つ。
「酒・飲酒・酩酊」に地理学の視点からアプローチした
これまでにない、もっとも包括的な研究成果。
いま英語圏の人文地理学界で盛り上がりを見せる「アルコールの地理学」に火をつけた (酒を注いだ)? 記念碑的著作、
Alcohol, Drinking, Drunkenness: (Dis)Orderly Spaces (Ashgate, 2011) の全訳が、満を持して登場。
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人の飲酒行動に関する
ありとあらゆる知見を積み上げた快著。
老いも若きも、男も女も、階級の違いを超えて、そしてあらゆる場所で、
人がそれぞれに酒を楽しんでいることがよくわかる。
地理学は、人間の行動に関することなら
何でも研究できる学問だったのだ。
――橋本 健二 氏 (社会学者。早稲田大学人間科学学術院教授。著書に『居酒屋の戦後史』、『居酒屋ほろ酔い考現学』など)
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目次
日本語版へのはしがき
謝辞
序章 酒・飲酒・酩酊の地理
アルコール研究と地理学的アプローチ
地理学と酒・飲酒・酩酊
秩序ある/なき空間を読み解く
第1章 都市
「飲酒の害悪」と近代都市
ビンジ・シティ? 酒・飲酒・酩酊と現代の都市生活
おわりに
第2章 田園
田園における飲酒の理論化
田園におけるアルコールと若者
おわりに
第3章 ホーム
ホームの欠如――イギリスにおける飲酒の地図を描く
家庭内の飲酒実践、社会的意味、社会的差異
おわりに
第4章 ジェンダー
男性性、女性性とアルコール消費
ジェンダー化された飲酒パターン、場所、目的
ジェンダー化された飲酒をめぐるさまざまな場面
おわりに
第5章 エスニシティ
禁欲というムスリムの文化
不在の存在――パキスタン系ムスリム・コミュニティにおけるアルコール
夜間経済――出会いと社会結合へのインパクト
おわりに
第6章 世代
私の世代――記憶のなかのアルコールに対する態度と消費
飲酒実践における世代間の連続性と非連続性
おわりに
第7章 感情と身体
アルコール消費の感情と身体の地理
記憶
通過儀礼
感情的会話
おわりに
「もう一杯いかが?」――あとがき
付録1 事例研究と研究デザイン
付録2 ビンジ・ドリンキングの定義とアルコール量単位の解説
付録3 イギリス政府による全国統計の社会経済的分類
「酔いに任せてもう一杯」――訳者あとがき
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索引
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