講談社現代新書<br> 松本清張の昭和

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講談社現代新書
松本清張の昭和

  • 著者名:酒井信【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 講談社(2025/12発売)
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  • ISBN:9784065422304

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内容説明

想像を絶するほどの貧困、高等小学校卒、40歳を過ぎて文壇デビュー、そして国民作家へ。
逆境から運をつかみ取った生涯を描く、松本清張「初の本格評伝」が登場!
文豪が体現した「不屈のバイタリティ」と、それを育んだ「昭和という時代の力」を描く。
幼少期の秘話、思春期以後の恋愛、戦争体験……知られざるエピソードが満載。

・原 武史氏(明治学院大学名誉教授)絶賛!
いかにして清張は「国民作家」となったのか。
そのルーツが初めて明かされた記念碑的作品だ。
新たな事実を掘り起こしてゆく著者の筆力に
ぐいぐいと引き込まれた。

・ 酒井順子氏(エッセイスト)絶賛!
松本清張の向上心、行動力、信念が本書からほとばしる。
清張の人生を知ることは、昭和を知ることだ。

<本書の内容>
第一章 運命をひらく
行商の旅で鍛えた「作家の足腰」/米兵の死体処理のアルバイト/人生の起爆剤となったデビュー/だまされた経験を「復讐劇」に/お色気小説も書いたデビュー前/「誤解」がもたらした芥川賞受賞 ほか

第二章 出生をめぐる謎
「マイナス観光地」での幼少期/崖崩れで生き埋め寸前に/戸籍上は「私生児」だった理由/生後まもなくは「松本清治」だった/出生地と生年月日の謎解き/残飯の魚の骨の汁をすする生活 ほか

第三章 文学の光
励ましてくれた教師/大正時代から戦後の学歴事情/12歳、詩人としてデビュー/現実逃避できた読書/解雇と芥川の自殺/見習いの印刷画工に/初めて小説を執筆/特高による拷問と留置場経験 ほか

第四章 結婚と戦争
「ハーレー事件」と親友の戦死/「往復三時間」の恋愛と失恋/「印刷所の米櫃」の結婚/「巻紙に毛筆」で採用を求めた手紙/つかみ取った「正社員」/三〇代半ばで召集されたことへの怒り ほか

第五章 国民作家の誕生
清張の将来を予見した坂口安吾/『点と線』の大ヒットと「清張待ち」/江戸川乱歩の後継者に/『ゼロの焦点』と社会派推理小説ブーム/絶世の美女と消えた清張/寂聴が本気で怒った悪女 ほか

第六章 文豪の晩年
驚異的な仕事量と発行部数/「ゴーストライター疑惑」の真相/「戦後日本の闇」に斬り込む/『砂の器』に込めた父への思い/長者番付で見る絶頂期/未完の遺作『神々の乱心』/国民作家の最期 ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

138
清張は波乱万丈な人生と巨大すぎる業績のため、これまで一部を切り取った本しか出ていなかった。苦労続きの前半生から作家への転身、多彩な仕事ぶりや私生活に至るまで1冊にまとめた本書は、著者の自負通り「初の本格評伝」といえる。住んで修業していた北九州を作品の舞台に選んだ事情に朝日新聞社への採用経緯、光文社や江戸川乱歩との関係など初耳の話も多く、断片的に知っていた様々な情報が結びつき生涯の足跡がはっきり見えてくる。特に発行部数や長者番付の数字を紹介した部分は、激動の昭和に戦いを挑んだ清張という男の実績を見せつける。2026/02/16

まーくん

87
先日、NHKテレビで『ゼロの焦点』を観た。そのせいか本書に手が伸びた。『西郷札』で作家として世に出たのが1950年、41歳の時だという。貧困のため小学校卒業で社会に出て、箒の行商をするなど、苦難の道を歩んだことは、清張自身の語りや、幾編かの短編小説である程度は知られていた。しかし本書では生立ちから、本人が敢て表に出すことを憚ったようなことまで調べつくし、これで清張の前半生の点が線になったが、何かそっとしておきたかったことまで暴いてるようで少々気持ちが悪い。既に故人となった大作家、仕方ないか。⇒2026/02/11

こばまり

49
幼少期から最晩年に至るまでよくぞここまでと感心する程丹念に調べ上げてあり、新書という小さな容れ物に情報がみっちり詰まっている。ノンフィクションを手掛けた動機や複数説の真相などにも言及しており読み応えあり。清張ファン必携。2026/01/12

ぐうぐう

34
松本清張に関する書籍は数多あるが、本書が特徴的なのは作家以前の極貧時代に焦点を当てていることだ。特に、朝日新聞西部本社時代に著者はこだわってみせる。松本清張が新聞社に勤めていたと聞けば、多くの人は記者だったのだろうと連想するが、清張は広告の版下を作る印刷画工として勤務していた。小卒という学歴と貧困のため、清張は社内で「よごれ松」と呼ばれて蔑まれていたという。しかし、その経験が弱者の視点を清張に培い、国民的作家に押し上げたと著者は説く。(つづく)2026/01/15

逆丸カツハ

31
ツイッターとnoteで著者の方からフォローされたので読んでみた。松本清張は読んだことはない。苦労した人なのだなぁ。芥川賞を取ってたとは知らなんだ。文学作品は評論、批評から入って本体を読むことも多いので、そのパターンで入門してみようかなぁ。作品は読んだことないけど普通になかなか面白かったです。2026/02/08

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