守破離の思想 - 初心から成就へ

個数:1
紙書籍版価格
¥3,850
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

守破離の思想 - 初心から成就へ

  • 著者名:西平直【著】
  • 価格 ¥3,850(本体¥3,500)
  • 岩波書店(2025/12発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 1,050pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000617314

ファイル: /

内容説明

「守破離」という言葉は知られている.型を守り,破り,離れる.しかしその内側は謎である.無数の仕掛けを秘めている.初心から成就に至り,また初心に戻る.師匠と弟子の関係も変化する.逆転を促す教えである.武道や芸道に限らない.「自己」を磨き,「学び」を問い直すための,仕掛けに満ちた知恵である.

目次

序章 格に入り,格を出でて,はじめて自在を得べし
第一章 守破離の構図――型を守り・型を破り・型を離れる
 1 守破離の見取り図――似する・似せぬ・似得る
 2 「守」――急いで通り過ぎない
 3 「破」――折れ曲がる
 4 「離」――もとに戻る/自在になる
第二章 守破離と「型」――模倣・創造・名人芸
 1 模倣と反復――型の中に自分を叩き込む
 2 創造のための土台――「型」は,型を超えるための通路である
 3 型の多層性――歌舞伎における深い模倣
第三章 守破離と「無心」――無心に向かう/無心から生じる
 1 何かが消えると,何かが生じる
 2 結果が生じてこなくても――「良い結果を出せ」と「成果は関係ない」
 3 無心を「不生」から読む――盤珪禅師の「不生」
 4 世阿弥の「無心の舞」――「舞を舞い,舞に舞われて」
第四章 守破離と「離見の見」――世阿弥『伝書』を読み直す
 1 自分を,外から/内から,見る――「目前心後」と「二重の見」
 2 他者の目を保ちつつ,自分の目に戻る――「我見vs.離見」と「離見の見」
 3 当たり前が神秘である――「離見の見」と「複式夢幻能」
第五章 守破離と「勘」――黒田亮『勘の研究』を読み直す
 1 勘と運――偶然に対して謙虚である
 2 「覚」の体験――「全体なるもの」が顕れる
 3 勘の生じる地平――心をどこにも置かない
補論1 心の修行・気の修行――『田舎荘子』に魅せられて
第六章 守破離と「稽古」――オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』を読み直す
 1 師と弟子――弟子の内的な仕事
 2 師に対する内的抵抗――戸惑い・疑念・行き詰まり
 3 精神的な目覚め――無心・目覚め・精神現在
 4 身体の使い方――的を狙う努力・的を狙わない教え
 5 「それ」が射る――誰が射るのか
補論2 重心を肚に置く――デュルクハイム『肚』
第七章 思想史の中の守破離――序破急・真行草・守破離
 1 序破急という三文字――連語「序・破・急」と熟語「序破急」
 2 真行草の展開――「草」を高く評価する
 3 守破離の発生現場――茶の湯の語りの中から
終 章 問いとしての守破離――その先/その内
 1 守破離の謎――問題の所在を示す知恵
 2 成就・自在・顕現――これをもって「妙」となす
図版出典一覧
あとがき

最近チェックした商品