中公新書<br> 東ユーラシア全史 陸海の交易でたどる5000年

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中公新書
東ユーラシア全史 陸海の交易でたどる5000年

  • 著者名:上田信【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 中央公論新社(2025/12発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121028846

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内容説明

電子版は本文中の写真を多数カラー写真に差し替えて掲載。

広大なユーラシア大陸は中央の乾燥地帯を境に生態環境が二分される。
日本列島を含む東側では古来、遊牧・農耕・海洋の諸文明が興亡。シルクロードほか陸海の路を介して多彩な物産、また宗教・文化が東西を往来した。
ソグド商人やペルシア・アラビア商人の活躍、モンゴル帝国の隆盛と解体、明の鄭和の南海遠征、大航海時代の展開から、欧米列強の極東進出、アジア・太平洋戦争まで――。交易をキーワードに壮大な歴史をたどる。

■本書の目次

はじめに

序 章 風の中の歴史

1 ユーラシアを吹き抜ける風
2 新たな歴史観

第一章 偏西風アジアでの文明の形成
     ――先史時代から紀元四世紀

1 偏西風アジアの遊牧騎馬文明
2 偏西風アジアの農耕文明

第二章 モンスーンアジアでの文明の形成
     ――先史時代から紀元五世紀

1 モンスーン陸域アジアでの交易
2 モンスーン海域アジアでの交易

第三章 広域交易圏の形成
     ――四世紀から八世紀

1 偏西風アジアでのキャラバン交易
2 モンスーンアジアにおける港市国家連合

第四章 一体化する北と南の交易圏
     ――九世紀から一二世紀

1 北東アジアの新興勢力
2 モンスーン海域アジアの新興勢力

第五章 ユーラシア通商圏の形成
     ――一三世紀

1 新生遊牧帝国の形成
2 モンゴル帝国とモンスーンアジア

第六章 通商圏の変調と再編
     ――一四世紀から一六世紀

1 陸域アジア――カアンを継ぐ者
2 海域アジア――海禁・朝貢・密貿易

第七章 信仰、戦争、そして通商
     ――一七世紀から一九世紀前半

1 偏西風アジア――割拠する諸勢力
2 モンスーンアジア――新たな参入者

第八章 欧米列強の極東アジア進出
     ――一九世紀

1 ロシアの極東進出
2 イギリスの極東進出
3 自由貿易と地政学

終 章 環球の中の日本
     ――二〇世紀

おわりに

あとがき
主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

64
自然環境に注目し、およそ東経70度あたりでユーラシアを東西に分ける。このような考え方は梅竿忠夫、川勝平太から着想を得たとのこと。そしてモノ・ヒト・イミの交流を軸に大きな枠組で歴史を語っていく。陸上交易の場合家畜の餌の確保が重要で、これらが気温と降水量の影響を受けることから気候変動を折り込みながらその盛衰を説明する。また海上交通の場合は風向きが重要であるため、海域ごとの風の役割を押さえていく。こうした自然依存は技術の発達によって意味が変わるため、19世紀になると技術革新を果たした欧米が大きな力を持つ。2026/02/23

kk

27
図書館本。その地域の気候的・生態的条件が文明の在り方を大きく規定するという前提の下、ユーラシア大陸のうち夏季多雨地域を「東ユーラシア」とし、これを偏西風地域、モンスーン陸域地域、モンスーン海域地域に区分。それぞれの生態的特質などに着目した上で、これら地域間の物産・人財・知財の交易などが「東ユーラシア」の歩みに複雑な綾をなしてきた様を提示。なお、最終章は蛇足の感あり。グローバル・ヒストリー的な視点ながら、環境と相互作用への拘りが、それとは自ずから一味違うテイストを醸し出す。筆者の持込み出版と聞き驚きました。2026/02/01

よっち

27
ユーラシア大陸を偏西風とモンスーンという生態環境の二分法から出発し、乾燥地帯を境界とする東西の差異を丁寧に説明しながら、先史から交易をキーワードに壮大な歴史をたどる1冊。先史からモンゴル帝国、鄭和の遠征、大航海時代、欧米列強の進出、陸のキャラバン、海の港市国家、ソグド商人やペルシア・アラビア商人の活躍、東ユーラシア全体を俯瞰して語られる歴史は、交易が単なる経済活動ではなく、宗教、文化、軍事、政治をも動かす原動力でもあって、国家単位ではなくモノ・ヒト・イミの流れで歴史を読み替えていく試みは興味深かったです。2026/01/22

MUNEKAZ

11
梅棹忠夫や川勝平太の著作を引きながら、「交易」をキーワードに東ユーラシアの歴史を、先史時代から近代まで駆け抜ける。まぁ新書でやるには壮大すぎるというか、駆け足な内容の上、著者なりの造語も多く、ちょっと消化不良気味な感もある。東西の植生の違いに着目して、モノは東から西に、宗教や思想などのイミは西から東に伝播したとかは面白い。ちょっと前なら興奮して読んだかもしれないが、今はこういうグローバルヒストリーものにいささか食傷気味なので、後半は流し読みしてしまった。2026/01/02

於千代

5
日本を含む東ユーラシアの歴史を、先史時代から20世紀まで概観する一冊。東ユーラシアという枠組みで俯瞰することで、「東アジア」より広い視野から歴史の流れを捉えることができる。こうして見ると、日本はさまざまな文化や制度が行き着く終着点のような位置にあり、広い交流圏の中に組み込まれてきたことに気づかされる。2026/03/08

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