”研究者失格”のわたしが阪大でいっちゃんおもろい教授になるまで――弱さと向き合い、自分らしく学問する

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”研究者失格”のわたしが阪大でいっちゃんおもろい教授になるまで――弱さと向き合い、自分らしく学問する

  • 著者名:千葉泉【著】
  • 価格 ¥1,936(本体¥1,760)
  • 明石書店(2025/12発売)
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  • ISBN:9784750349947

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内容説明

学者一族に育ちながら、自らの資質にコンプレックスを抱えていた著者は、南米留学で自分らしく学問する方法を見出す。その後、大学教員となってからも、さまざまな失敗や挫折を繰り返しながら試行錯誤を続ける過程で、自ら歌い、学生との対話を重んじるユニークな授業を生み出し、「大阪大学で一番面白い教授」に選ばれるに至る経緯を綴る。また、二度にわたる自身の鬱体験についても率直に開示し、「弱さ」とともに生きることの意義を示唆した本書は、共生社会時代の教育論としても出色の一冊。

目次

はじめに
第1章 「自分らしさ」とは?――「強い自分」と「弱い自分」
第2章 「自分らしさ」の萌芽とその喪失
1 江戸時代から続く学者の家系に生まれて
2 勉強嫌いの小学生が弾く「自分流鉄腕アトム」
3 視力に関する困難――永続的な「足かせ」
4 大学に入って「学者病」が発症する!
5 分裂していくわたしのこころ
6 「新しい歌」との出会い
7 落ちこぼれてありがとう!
8 ロック・バンドとの決別とC先生の促進的支援
第3章 南米留学で「自分らしさ」を再発見する
1 学生が成績を決める「あり得ない」授業
2 宗教民謡「カント」に魅かれて
3 ミイラ取りがミイラになる――「弾いて歌って」調査する
4 共感できなくても傾聴する
5 「自分らしさ」を活かして研究する
6 庶民の街「ポブラシオン」
7 はじめてのポブラシオン訪問
8 カトリック教会の音楽会「ペーニャ」
9 ポブラシオンで体験したいろいろな「あり得ない!」
10 ポブラシオンで再発見した「自分らしさ」
第4章 就職後の試行錯誤――「自分らしさ」の再喪失と回復
1 大学教員になることへのためらい
2 就職して再発した「学者病」
3 悲しくも感動的な歌――「アンヘリートのお別れ」
4 「趣味」ではじめたマプーチェ語の勉強
5 失意の中、マプーチェ語の勉強を再開する
6 スペイン語の強要と先住民語の衰退
7 権利回復闘争と先住民語に対する意識の変化
8 わたしの「常識」=研究者の「非常識」
9 言語が解き放つこころ
10 首都サンティアゴのマプーチェ語放送にて
11 マプーチェ語で話すことの意味
12 失敗から学んだこと
13 「勘当」されて学んだこと
第5章 「自分らしさ活用」の社会的意義――国際協力の場で
1 「住民参加型開発」の研究に参加する
2 邪視治療師Oさん
3 魔術的世界が示すもの
4 開発プロジェクトへの協力――活動前に抱いていた不安
5 まずギターを買う
6 ギターを携えて行った戸別調査
7 コミュニケーション不足の問題
8 「自分らしさ活用」の社会的意義
第6章 教員も学生も「自分らしさ」を活用する教育
1 「参加型」授業をめぐる葛藤
2 教員が「自分らしく」あること
3 中国語専攻学生の乱入(?)事件
4 学生とともに授業を作る
第7章 自作曲による「自分らしさ」の発信
1 自己解放のプロセスと音楽活動の変遷
2 アルベルト城間さんとの出会い
3 ついに作曲を再開する!
第8章 そしてわたしは鬱になった
1 「メール事件」
2 こうしてわたしは鬱になった
3 「それでも桜は咲く」――「苦しみ」でつながるこころ
第9章 鬱からの回復の過程で――作曲と「語り合い」による癒し
1 作曲による自己表現と癒し
2 歌を通じて共有される「苦しみ」
3 学生との「語り合い」
4 わたしを救い出した院生の言葉
第10章 「語り合う」ことで育むきずな――苦しいからこそつながれる
1 学生たちとの対話から生まれた授業
2 いろいろな受講生たち
3 授業の流れ
4 1回目の「語り合い」で起きることがら
5 複数回「語り合う」ことの意味
6 「語り合い」の効果と学び
7 教室での「語り合い」から「語り合える社会」へ
第11章 セラピーとしての「自分史」の執筆
1 新たな暗闇の中で
2 執筆までの苦悩
3 執筆開始直後の試行錯誤
4 苦しみの中で「語り合い」の授業をつづる
5 「鬱」体験の記述による気づき
6 「弱いわたし」の復権
7 「癒しの技法」としての作曲と「語り合い」の記述
8 「強い自分」も「弱い自分」もまるごと受け容れる
おわりに――「弱い自分」と生きる

参考文献
挿入歌リスト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ひつまぶし

2
タイトルはあまり気にせずに読んだ方がいいかもしれない。「研究者失格」と言うが、それなりにエリート家系の出身で、研究もユニークなことをしているように思える。本人の自意識としてコンプレックスがあり、その囚われとどう向き合ってきたのかという自分史的な本。前半のチリでの留学経験や語学を活かした少数民族との研究交流のエピソード、後半の対話の授業の実践例など、引き込まれるように読んだ。しかし、著者が自分の鬱を乗り越えるために書かれたものだということを最後に読むと、苦しみからはなかなか逃れられないものなのではと思える。2024/07/31

Kan

2
「あるがままの心で生きようと願うから人はまた傷ついていく」 著者はあるがままの自分を貫くことこそ強く生きる秘訣だと語っている。2020/07/23

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