ちくま新書<br> 裁判官が見た人間の本性

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ちくま新書
裁判官が見た人間の本性

  • 著者名:瀬木比呂志【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 筑摩書房(2026/01発売)
  • 2026年も読書三昧!Kinoppy電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~1/12)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480077240

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内容説明

裁判官は、法廷で、人間の「必死の姿、裸にされた姿」と対峙する。訴訟という泥まみれの戦場においては、人間性の深淵を覗かざるをえない場合があり、特に、その隠された側面、表立っては語られにくい側面にふれることは多い。法壇から、また時にはいわば神の視点から、紛争や当事者を、さらには自分自身を見据える仕事を33年間務めた著者が、古今東西の書物・作品をも渉猟しつつ、人間の本性とそれを取り巻く世界の種々相を、縦横無尽に、かつ生々しく活写する。

目次

プロローグ──裁判官は人間をどう見ているのか/元裁判官(?)、人間の「本性」を語る/なぜ裁判官になったのか?/裁判官から著者、学者へ/「周縁」の存在/裁判官経験のもった意味/記述の素材/本書の構成と内容/第1章 人間とその「生」の種々相/1 「結婚」の本質をめぐって/「犬も食わない夫婦げんか」と離婚訴訟/結婚は「自然」なのか、それとも「制度」なのか?/日本人、日本社会の、結婚・離婚・不貞のとらえ方/現代における婚姻制度の意味/事実婚と同性婚について/2 愛と性の複雑さ、不思議さ/愛と性というテーマ/人間の性的指向の驚くべき多様性/映画に描かれた愛と性の多様なかたち/性的マイノリティと政治、党派/3 親子という難しい関係/愛が憎しみに反転する親族間紛争/「毒親」をめぐる見解の対立/大変な人たちだった私の父母/今になって思うこと/悔い/4 人生の「師」とは/メンター、よき助言者としての「師」/人生の指針としての言葉/鶴見俊輔さんの「メンター」としてのあり方/5 友人と交友について/本当に、友だち百人できるのかな?/あるべき友人関係とは?/交友の本質は一期一会/書物、音楽、映画などもまた「友人」になりうる/6 私たちの内なる「悪」/法廷における「悪」/悪は私たちの内にある/戦争等に伴う悪とそのとらえ方の相違/「悪」をみない日本人に悪がつけ込む/「内なる悪」を見据える視点の必要性/7 イノセンス(無垢)という観念/イノセンスの意味するもの/タルコフスキー、カフカ/内向きの視線がもつ力/私の執筆とイノセンスのかかわり/8 うつと狂気を考える/「うつ」という極限の体験/ドストエフスキーの『悪霊』は「うつ」の世界/狂気と天才/人類にとっての狂気の「意味」/9 予言と運命をめぐって/知性に基づく予言/神秘の予言/私たちの運命について/歴史の必然と人間の可能性/10 必ず訪れる「死」について/死は、それほど特別な事柄ではない/死は、無作為に訪れる/死ですべてが終わるのか?/人間は、宇宙の「意識ある一部」/第2章 社会の中の人間/1 プライヴァシーの意味/プライヴァシーという概念/プライヴァシーの根源にある動機/近代社会におけるプライヴァシー/プライヴァシーと人間の内面/原体験と絵の具、インターネット時代の問題/2 コミュニケーションは難しい/裁判官と当事者のコミュニケーションの難しさ/日本の近代文学とコミュニケーション/コミュニケーションの基本が十分に押さえられていない日本社会/3 「原告」のつらい立場/日本の裁判官の問題/著者になって初めてわかる原告のつらい立場/法曹一元等の制度改革の必要性/4 メディアと人間/インターネットによるメディア環境の激変/インターネットのメリット/インターネットの問題/文化全般に与えた影響/社会・政治への影響/5 人間の尊厳を考える/「人間の尊厳」の伝統をもつヨーロッパ/「一寸の虫にも五分の魂」の日本/人間の尊厳をめぐる戦後の意識変化/6 「自分が一番」ということ/「日本人は集団主義的ではない」という主張は正しいのか?/「自分が一番」ということ/たよりになるのは『がきデカ』ばかり/自衛、危機管理等に関する議論の盲点/7 幸福と自己実現欲求をめぐって/幸福の自覚に乏しい現代人/裁判官を堕落させるゆがめられた自己実現欲求/学者をもさいなむ自己実現欲求/自己実現欲求とどう向き合うべきか?/平凡な人間の指先が「普遍」にふれる瞬間/第3章 大きな世界と人間/1 「私」とは何か?/私の生きてきた時代と芸術、科学/デカルトの認識から始まった自己の探究/意識、自由意志、自己/脳神経科学、生物学等の知見を人間認識、自己認識に生かす/2 宇宙の中の人間/この宇宙と人間の運命/多宇宙論が示す途方もない可能性/多宇宙論の可能性をどう解釈するか?/私が宇宙論から受け取ったもの/はかないものこそ肝要だ/エピローグ──夕べに死すとも可なり/あとがき──人間の本性に関する二十一のエッセンス

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