内容説明
六十年に一度巡ってくる丙午。この年に生まれた女性は「男を食い殺す」と忌み嫌われ、大きな苦しみを味わってきた。自らも丙午生まれの著者が、六十年ずつ時代を遡り、史料・新聞・雑誌・小説・芝居等に残る驚きの丙午エピソードを発掘。この迷信が生き永らえてきた社会的背景を解き明かすと共に、次代の糧ともなる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いたろう
67
丙午生まれの女性に関する迷信のとらえられ方が、時代を経て、どう変わってきたかの考察。酒井さん自身が丙午ということで、自虐も含めて、面白おかしく書かれたエッセイかと思ったら、極めて真面目な本だった。個人的には、昭和の丙午の翌年の生まれなので、丙午で出生数が減少した反動で、生徒数が急に多くなり、受験が大変になったという思いがあり、丙午をうらやましく思っていたのを思い出す。昭和の丙午は出生数が激減したが、その後、丙午についての偏見はなかったのは周知のところ。今や、2026年は丙午、だから何?というところだろう。2026/04/19
けぴ
53
丙午生まれの酒井順子さん、今回は丙午の300年の歴史を紐解きます。火事を起こす、夫を食い殺すなどの迷信から出生率が低かったことが多々あったよう。前回の1966年も通常より25%ほど低かったが、迷信を信じない両親のもとで育った子供ということから、しっかりした子が多いという論理には納得。巻末の対談に登場した丙午生まれの鈴木保奈美さん、演じた東京ラブストーリーの赤名リカが、まさにそんな感じのしっかりした子でしたね⁈ 2026/04/14
あやの
48
今年って丙午なんだ!と最近知ったくらい、十干十二支は意識されなくなっている。60年毎の丙午が社会でどう捉えられていったかを遡って見ていく構成がお見事だと思った。男尊女卑が通奏低音のように流れ続ける日本社会では、丙午が来る度に「女は目立ってはならない」という意識が改めて認識されるということだ。今、大して騒がれなくなったのは昭和の丙午から社会が大きく変わったということ。気の強い女性、良いじゃないか!昭和の丙午生まれの方々も、特段嫌な思いをすることなく還暦を迎える。令和の丙午が最後の対談のようになると良いな。2026/03/07
shikashika555
42
1966年の丙午の年に生まれた子供の数は前年と比べて25%も減少していた。1950年代後半から2.0前後で推移していた合計特殊出生率は、1.58まで下落(翌年には戻る)。 そんな丙午に関する諸々を楽しくまとめている本。 そもそもの迷信の起こりや女性たちが受けてきた苦難や偏見、明治や江戸時代の丙午生まれはどうしてきたのか、出生数はどうだったのか。 私も丙午生まれであり、このワケノワカラン迷信に悩まされ調べたこともあった。 概ね自学内容を確認するような内容でありました。 悪しき迷信は消えていくでしょう。2026/02/17
本詠み人
40
私は昭和の丙午生まれ。物心つく頃から盛んに丙午生まれだから男を食うとか、それでなくとも結婚しづらいんだから、そのうえ学までつけたら結婚できない(だから頭良くなっちゃいけないし大学なんて行っちゃ駄目)とか言われて育ってきた。丙午生まれだから生きづらかったのではなく、周りにネガティブなことと捉える人がいたから生きづらかったのだと、丙午を誇りに思っている著者さんに教えられた。今年は丙午。今年生まれの女の子にもう呪いの言葉をかける人はいないのだろうか。年賀状がなくなって干支を知る機会ももうないから大丈夫だろうか。2026/04/02
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- 週刊ダイヤモンド 07年9月15日号 …




