内容説明
天才・大田南畝はなぜ筆を折ったのか?
守るべきは、文化か、家族か。
『まいまいつぶろ』『またうど』の著者がおくる、心震える江戸の家族小説!
平賀源内から高い評価を受けたことを皮切りに、
文人としての名声をほしいままにしていた大田南畝。
蔦屋重三郎とも交流を重ね江戸の狂歌を牽引する存在になるが、
田沼意次の失脚と松平定信の台頭により、出版界に粛清の嵐が吹き荒れる。
一方、長男・定吉には、大田の家に時としてあらわれる「魔」の萌芽が見え――。
狂歌への思いと家族愛。
天才・大田南畝の知られざる葛藤を描き切る傑作長編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
146
村木 嵐、4作目です。大田 南畝の名前は既知でしたが、その物語は、初読です。天才狂歌師の家族の物語、文化人たちも政治の影響を受けていたんですね。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639204982026/02/04
タイ子
79
江戸の狂歌師、大田南畝の物語。本名は大田直次郎。御徒組御家人を父に持ち、詩をこよなく愛しやがて詩が狂歌に変わるまで直次郎の生きる全てが表現されているといっても過言ではないかも。全ての救いは家族、特に父親は直次郎の全てを褒めて称えて側にいてくれた。その優しさと慈しみがやがて直次郎の息子への眼差しに伝わるわけだが。時代の流れで狂歌を止めると宣言、本職に専念しながらも周囲との交流は続く。息子の精神的な事など村木さんの描く父子の様子に時折胸が詰まる。大田南畝→蜀山人がいかに生きたか興味ある作品。2026/01/28
はにこ
69
誰の話かも知らずに読み始めた。大田南畝のお話だった。狂歌や和歌の知識が乏しいので、理解しきれなかったけど、家族を大切に考え、家督を守ったことに親しみを覚えた。田沼時代は色々言われることが多いが、狂歌には鷹揚な時代だったんだね。2026/03/02
さぜん
51
田沼時代に生まれた文化人、大田南畝の生涯に注目しつつ、当時の世相や、武士が抱える葛藤、平穏な暮らしの中から生まれる自由な発想などを、物語に落とし込んだ。狂歌の天才ともてはやされ、蔦重達と共に江戸の文化の発展に貢献した華やかな人生の裏には、家禄を守り、家族を守ろうと必死に生きた一面があった。田沼が失脚し、寛政の改革で文化統制が敷かれた際、なぜ筆を折り、学問の道を究め、出世の道を進んだのか。精神の病を抱えた息子とその家族への愛情を貫いた波瀾万丈の74歳の生涯。とても面白く読了。2026/03/15
mitubatigril
17
今回は文学者なのね で時代的に蔦重の時代に近いのか?と思いながら作品の世界に入って行くけど少し読みづらい感じと眠気に負け進まず だけどあらためて読み出すと進んで行き大河ドラマで知った名前が出て来る出て来る😆喜三二に恋町に飯盛さんにってそして主人公はまさかの名前が半分以上読んで出て来るんだから💦確かにこの時代と言うか京伝や馬琴は知っても喜三二に春町は聞いたようなぐらいの知り方でドラマで知ったくらいだけど😅ドラマとのギャップを感じながら夢中で読み終えました。やっぱりいいよなぁ❤️2026/01/22




