内容説明
春画は「芸術」だけで語れるのだろうか。描かれた絵に読者の欲望を見出した著者は当時の性文化と価値観を探求し始める。恋愛禁止の大奥で繰り広げられたタブー、未亡人が迫られた究極の選択、看護婦と軍人の秘密の情事。そこに映し出されたのは江戸時代を生きた人々の人間臭い証と物語だった。70点を超える秘蔵の春画を読み解いた究極の一冊。『春画の穴 あなたの知らない「奥の奥」』改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
58
書名に惹かれて思わず手にしたが、内容は予想した以上に過激で、江戸の性風俗事情が広範囲にわたって、多くのカラー図版とともに解説されている。新潮社刊。数年前に刊行された同内容の本の文庫化だという。図版の多くは初見で、著者の私物を含めて資料の探索には相当な根気と時間がかかったことだろう。あるところにはあるものだなあ、というのが率直な感想。一番の収穫は、著者が女性であるということ。女の目から見た性風俗の記述は希少であり、江戸時代の「性」に関わる種々の俗説についても実証的に考察するなど、今後の動向が楽しみでもある。2026/01/05
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