ハヤカワ文庫JA<br> 博士とマリア

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ハヤカワ文庫JA
博士とマリア

  • 著者名:辻村七子【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 早川書房(2025/12発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150316105

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内容説明

『宝石商リチャードの謎鑑定』の著者が贈る、ハートフルな医療SF

海面上昇が進み医療が著しく後退した未来。偏屈なドクターとロボットのマリアⅡの船には、治療を求める患者たちが集まってくる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

21
地球温暖化で大規模な海面上昇が進んだ24世紀。物好きで偏屈な博士が、助手ロボットと市井の人びとを診察するSF小説。助手のマリアⅡと古いクリニック船で海域を移動し、一ヶ月の期間限定の手術を受けたダイバー、自分の顔が気に入らず美容移植手術を切望する男、作業船船員と簡易強化サイボーグ化といった患者たちの希望に向き合い、最善の方法を模索するドクター。なぜ彼らがそんなことをしているのか、元同僚の訪問から浮き彫りになる2人の関係の真相には驚かされましたが、いつまでも変わらない2人の関係がけがえのないものに思えました。2025/12/03

イシカミハサミ

13
舞台は24世紀の地球。 地球温暖化の進行で海に覆われたディストピア。 二本の煙突から煙を上げる小型船。 中に乗っているのは 一人のドクターと円柱形の医療用ロボット。 1話目を読んだ感触として、 ブラックジャックみたいな短編集かな、と思ったのだけれど、 “見返り”が明言されず有耶無耶になっていたり、 委託を受けて大企業の下請けのような役割をしたり、 どうにも一貫性を感じない作品集だった。2025/12/30

11
薄い本だけれど、内容はとても充実していて面白かった。  無機質なSFではなく、心ある人間ドラマがしっかり書かれたSF医療物語。 患者としてやってくる人々のバックボーンや、博士とマリア自身のエピソードに心打たれました。 流れの医師、まさに令和のブラックジャック。 求める治療と、その人の為になる治療。 博士とマリアⅡはいつも最善の手を尽くす。 辻村さんの他の作品も読みたいです。今後チェックする著者さんが増えました。2025/12/22

うさぎや

8
連作短編集。なるほどそういう……。ステキなコンビだ。2025/12/09

bluets8

7
海面上昇で陸地が大きく減少した未来。大企業HAが世界を牛耳り、富裕層とそれ以外で貧富の差が極端に開いた世界で、おんぼろ船で世界を巡り治療を行う偏屈な博士と助手ロボットの物語。魚人化、無休の戦士化、不死のロボット化…博士が行う手術は実にSF的なのに、手術を受けた者たちが紡ぐのは家族愛や自己愛、友愛など様々な『愛』の話でひどく人間臭い。どんな時代になっても人間は人間、愚かで美しい。と思っていたら最終話でどんでん返しが。愛の話の締めとしても、SFのラストとしても見事だ。約200頁の薄い本なのに満足度が高い一冊。2025/12/12

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