内容説明
人類とAIの未来を描く〈スプロール〉三部作、堂々完結。
「奇妙。サリイ・シアーズは、外人〈ガイジン〉ロンドン全体より奇妙だ」――抗争から逃れるためロンドンへ飛んだ大物“ヤクザ”の娘、谷中久美子〈ヤナカクミコ〉についたボディガードは、銀に輝くミラー・グラスの女侍〈サムライ〉サリイ。未来を見失った少女と、過去を切り離せぬ女。ふたつの孤独な魂の影には、T=A〈テスィエ・アシュプール〉の亡霊・3ジェインの思惑が密かに見え隠れしていた……未来世界と電脳空間〈サイバースペース〉のヴィジョンの究極形が示される、三部作完結篇!
解説:酉島伝法。巻末にはシリーズ用語集「スプロール・インデックス」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
22
新版が出たので再読。スプロール3部作のトリ。4つの視点で進行する。ヤクザの娘 久美子、擬験スタアとなったアンジイ、廃物玩具製作のスリット、薬物中毒の売春婦モナ。4パートをまとめあげるのはミラーグラスのあの方。 アンジイに嫉妬し死後の念のようになった3ジェイン。ボビイにアレフを盗まれたり実は可哀想な子。母の面影を想う久美子、渚カヲルぽいコリン。1作ごとに強まるマリイの存在感。 本作は過去2作を丁寧に引揚げ発展させたものとなっている。ロアの形を借りたAIとの会話が重要。スプロール3部作やっぱ面白い。2025/12/15
Tenouji
14
タイトルに惹かれて読み始めた、初ギブスン。残念ながら物語には入り込むことが出来ず、少々苦しんだが、読了。ボルヘスのアレフをモチーフにしたメタ構成で、話しが断片的な構成も、よくできており、あの映画や、あのマンガの原型にもなっているのが、よくわかった。個人的にも、このタイミングで、この書を手に取ったことは象徴的であり、この物語りの先のことを、そろそろ考え始めたい。2026/01/13
伊豆倉翠
2
これまでの作品の出来事と、作中で現在進行形で起きている出来事たちが、脳内でバチバチバチッと音を立てて繋がっていく感覚がして、読んでてめちゃくちゃ気持ちいい作品だった。解説を読んでハッとなることも多く、なんとか作中の人物たちにしがみつきながらスプロール世界を走り終えた今、最初から『ニューロマンサー』を読んだら、もっと色んなことが見えてくるんだろうなと思った。あまりにも険しい道程だったので、疲れ果てて今は再読する元気がありませんが...また読み直したいと思えるシリーズだった。2026/01/20




