内容説明
1980年代末まで世界一の漁業大国として、日本の食文化を支えてきた日本漁業だが、近年はベスト10圏外に落ち凋落著しい。なぜいまのような状況になったのか。気候変動・乱獲などによる不漁、獲れても食卓まで届かない実態、海外からの輸入増大、後継者不足。日本の漁業の現在を長年の取材から明らかにしながら、これからの道を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
雲をみるひと
19
日本の漁業の実態が記された新書。国産魚の漁獲高が高くても流通しないカラクリが主に記されている。そのままでは食卓に乗りにくい小さい魚の利用方法について考えさせられる。2026/04/09
ばんだねいっぺい
16
興味深い内容の数々、未来はどうなっているのだろうか。血合をたくさん食べなければならない。2026/06/19
こぺたろう
15
毎日少しずつ読み進めて、読了。大手スーパーのマグロが美味しくないというのは、そのとおりかなあと思います。自分も魚は、気に入っている地元スーパーで買っています。近所の魚屋は2軒潰れてしまいました。安いけれど美味しくない魚を工夫なく流通させる現行の仕組みが良くないですね。2026/01/31
ine
8
日本で漁獲量の多さで一番の魚種マイワシは水揚げされても大半が非食用で6割が魚油、飼料用になっている事実の衝撃。明治時代から昭和にかけて北海道でニシンを獲っても獲っても獲りきれず、飼料にした歴史を思い出しました。勝手に湧いてくるような様子から「群来」と言われ、その反動でニシンが減ったことを思うと、マイワシの将来が心配になります。同様にサバも生鮮食料向けは1割程度。スーパーに並ぶ1パックのイワシやサバが見事に同じサイズで値段設定されているのは、考えてみれば不自然なこと。いち消費者としてとても考えさせられます。2026/02/17
お抹茶
7
水産記者だけあって漁業の今を幅広く読みやすく伝える。近年はサンマなどの不漁を背景に日本の魚の水揚げ量は過去最低水準を更新中。生産量の多いマイワシとサバ類で生鮮食用向けは10%程度で,脂の乗りが悪い小型化が増え,魚油や餌肥料に利用されている。小型魚の日本のサバに代わり,ノルウェー産の大きいサバが流通し,伝統食の干物でも使われている。目利きの難しい鮪はAIで判定。ほとんど捨てられている鮪の血合いには抗酸化作用が抜群のセレノネインが赤身の100倍含まれ,火を通しても効果が期待できる。2026/05/30




