海外で学ぶ子どもの教育――日本人学校、補習授業校の新たな挑戦

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海外で学ぶ子どもの教育――日本人学校、補習授業校の新たな挑戦

  • ISBN:9784750350721

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内容説明

現在、日本人学校は世界50か国以上に約90校、補習授業校は同様に約200校ある。 本書は、海外で学ぶ子どもたちの歴史から現状までを概観し、グローバル化により海外で学ぶ子どもたちも多様化する中、日本人学校、補習授業校で行われている最新の教育実践を豊富な事例を踏まえ詳述する。

日本人学校で行われている論理的思考力、創造的思考力などのグローバルな能力育成や、国際結婚家庭の子どもの母語や母文化をいかしたバイリンガル・バイカルチュラルな子どもの育成などの取り組み、また、補習授業校においては、英語力も日本語力も違う子どもたちがともに学ぶためのカリキュラム開発とその実践に向けた取り組み等を紹介。

目次

はじめに――海外の子どもの教育をめぐる課題[中村雅治]
Ⅰ部 海外で学ぶ子どもとその教育
第一章 海外で学ぶ子どもたち[佐藤郡衛]
一節 海外の子ども
二節 海外での学び
三節 海外の子どもの学び
コラム①「海外子女」
第二章 海外で学ぶ子どもの教育─その歴史と新しい流れ[佐藤郡衛]
一節 いつから開始されたか
二節 学校の整備期
三節 教育の拡充期
四節 転換期
五節 新しい方向性
コラム②「海外子女教育」への国の支援
Ⅱ部 日本人学校で学ぶ子どもの教育――その挑戦
第三章 日本人学校の新たな課題[佐藤郡衛]
一節 日本人学校の改革に向けて
二節 日本人学校の改革の方向性
三節 改革を進めるには
コラム③ グローバル人材とグローバル市民
第四章 グローバルな能力の育成を目指した教育[植野美穂]
一節 香港日本人学校の新たな挑戦
二節 シンガポール日本人学校の探究学習
三節 IBの理念をいかしたパリ日本人学校
コラム④ 国際バカロレア(International Baccalaureate:IB)
コラム⑤ 探究学習
コラム⑥ イマージョン教育
第五章 「日本型能力」と「グローバル型能力」を育む教育─台湾の日本人学校を舞台に[見世千賀子]
一節 なぜ日本人学校が選ばれるのか
二節 言葉の力を育む――多言語・多文化能力を備えた子どもの育成のために
三節 日本に興味関心を持つ子どもを育てる――高雄日本人学校教員の挑戦
コラム⑦ 子どもの日本語教育 75
第六章 日本人学校における日本語力の向上を目指した新たな取り組み[近田由紀子]
一節 グローバル環境をいかして、子どもも先生も成長を
二節 なぜ新たな教育の可能性を開くチャンスなのか
三節 言語力だけでない子どもたちのニーズ
四節 新たな日本語力向上プログラム開発へ
五節 日本語学級の学びが教科の学びにつながる
六節 クラスみんなの学び合いで新たな可能性を開く
七節 保護者の願い
コラム⑧ バイリンガル教育
第七章 現地コミュニティと協働する日本人学校[見世千賀子]
一節 アスンシオン日本人学校の教育
二節 日本型教育・日本文化の発信・普及
三節 グローバルな時代に日系移民について学ぶ意味
コラム⑨ 日系社会
Ⅲ部 補習授業校で学ぶ子どもの教育
第八章 補習授業校で学ぶ子どもたちの教育[岡村郁子・渋谷真樹]
一節 補習授業校で学ぶ子どもたちの現状~質問紙調査の結果から
二節 「日本に準じた学校」から「グローバル時代のフロンティア」へ
コラム⑩ 全国学力・学習状況調査
第九章 多様な背景を持つ子どもたちがともに学ぶために[佐々信行・近田由紀子・渋谷真樹・岡村郁子]
一節 補習授業校で学ぶ子どもたちの家庭環境
二節 日本語力が違っていても一緒に学べるわけ
三節 補習授業校の多様な学び
四節 アメリカから日本とつながる高校生――ICTを使った補習授業校間の合同授業
五節 補習授業校に家庭の力を
コラム⑪ 現地校
コラム⑫ サードカルチャーキッズ
第一〇章 補習授業校を結ぶ[佐々信行]
一節 補習授業校の先生たち――先生たちにもいろいろなドラマが
二節 補習授業校の先生たちの「研修」
三節 先生たちのネットワークを
四節 結びつき、高め合うために
コラム⑬ 補習授業校バンク
Ⅳ部 海外で学ぶ子どもの教育の未来
第一一章 新たな教育の方向性[佐藤郡衛・中村雅治・植野美穂・見世千賀子・近田由紀子・岡村郁子・渋谷真樹・佐々信行]
一節 グローバルな信頼と団結を
二節 日本人学校の新しい姿
三節 子どもの多様化をいかすこと
四節 境界をこえている子どもたち
五節 グローバル時代のフロンティアとして
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

しろくま

14
海外の日本人学校、日本語補習校について書かれています。日本の指導要領を元にしていても、日本的な教育だけでなく、グローバルな教育も同時進行で行われていることを改めて確認できました。自分は日本の公立校の教員ですし、子どもも公立校で学んでいますが、自分も子どもたちにも、多様な価値観や、グローバルな視点を常にもっていたいという思いがあります。実情が知れてよかったです。2022/05/03

makimakimasa

7
先週からコロナ以来やっと家族帯同再開したのを機に。2歳の息子を日系の学校に入れるか否かの参考にしたかったが、毒にも薬にもならなかった印象。香港やシンガポールやパリや台湾やアスンシオンの取り組みが紹介されているが、自分の住んでる地域と違うとあまり意味を見出せず。寧ろ日本人学校は年々生徒減少で危機感や課題ありなどと書かれると、じゃあ入れるの止めとこうかという気に。アメリカの補習授業校と日本の学校の子供達の比較では、永住予定>帰国予定>日本国内の順に自己肯定感が高くてチャレンジ精神に富むという調査結果が示唆的。2022/08/17

安土留之

2
 海外在留邦人は今や130万人、人口の1%になるという。「国境を越える子ども」への教育をどうするかは大きな課題ではあるが、日本人学校、補習授業校の実態はあまり知られていない。海外での日本人教育に第一線でかかわってきた8人による本書は、海外での日本人教育の現実と課題を知りたい人にとってオススメです。2024/06/05

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