本と歩く人

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本と歩く人

  • ISBN:9784560091722

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内容説明

老書店員と少女が織りなす現代のメルヒェン

本を愛し、書物とともにあることが生きがいの孤独な老書店員が、利発でこましゃくれた九歳の少女と出会い、みずからの閉ざされた世界を破られ、現実世界との新たな接点を取り戻していく物語。
老舗の書店〈市壁門堂〉に勤めるカール・コルホフは、特定の顧客にそれぞれの嗜好を熟知したうえで毎晩徒歩で注文の本を届け、感謝されている。カールは顧客たちをひそかに本の世界の住人の名前(ミスター・ダーシー、エフィ・ブリースト、?靴下夫人、朗読者、ファウスト博士など)で呼び、自らの暮らす旧市街を本の世界に見立て、そこで自足している。
ある日突然、シャシャと名乗る女の子がカールの前に現れる。ひょんなことからカールの本の配達に同行するようになり、顧客たちの生活に立ち入り、カールと客との関係をかき乱していく……
歩いて本を配達するふたりの珍道中と、曲者揃いの客たちとの交流、そして思いがけない結末を迎えた後はほのぼのとした読後感に包まれる。読書と文学へのオマージュといえる、いわば現代のメルヒェンのような作品。
二〇二〇年の刊行後、ドイツで一年以上にわたりベストセラーの上位を占め、六十万部を記録した。現在、三十五か国で翻訳されている。

【目次】
第一章 独立の民
第二章 異邦人
第三章 赤と黒
第四章 大いなる遺産
第五章 言葉
第六章 未知への痕跡
第七章 夜の果てへの旅
 謝辞/訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

R

68
大人向けの童話といったお話だった。本を届けるという仕事を頑なに繰り返してきた老人のもとに、不思議な子供がまとわりつくようになって、大きな変化をもたらしていくという筋書きなのだが、根底に本の存在による良いことが流れていて、とても気持ちの良いお話だった。本によって救われること、救うこと、本そのものの魅力というものをもう一度知ることができるような物語で、人間と本の関係を良い意味で考えさせられた。2025/09/01

がらくたどん

58
店主の人望でかつて街の中心だった書店の老書店員カールは常連客に本を配達するのを生きがいにしてきた。しかし先代の引退で店主がその娘に変わると少しずつ経営が効率重視になりカールはいつしか窓際へ。届ける本はもはや数冊。それでも律儀に歩いて本を届ける彼に奇妙な少女シャシャが纏わりつく。「おじさんはひとりで歩く、あたしはおじさんの隣をひとりで歩く」配達を依頼する個性的な常連たち。彼らが抱える「事情」がシャシャの無邪気なお節介で見えてきた時、本は閉ざしていたドアを内側から開く鍵になる。小さな本の妖精の魔法のような物語2025/12/21

天の川

55
新年1冊目は心温まる話が読みたくて♡表紙の老人と少女で決まり♪経営を継いだ女店主の目の上のたん瘤で、居場所を失くしそうな老書店員カール。本をリュックに入れて配達するのに少女がついて回るようになって、日々が一変する。おしゃまで人懐っこいシャシャは、配達先の人々にも突拍子もない働きかけを次々に。問題を抱え、閉じこもっていた人々が生きる意味を見出していく原動力はシャシャがプレゼントした本だ。書店をクビになったカールの心を開いたのはシャシャと顧客達。それぞれが閉じこもった原因は、己の存在意義だったように思う。→2026/01/04

藤月はな(灯れ松明の火)

53
本屋に行けない人々の為に長年、その人用の本を選び、配達してきたカール。「例え、読書を愛する同好の徒でも不必要な干渉はしない」という決まりを以て淡々と過ごしてきたカールだったが、おしゃまな少女、シャシャが彼の配達に付いてきた事で大きく、変わらざるを得なくなり・・・。「人の名前よりも本の登場人物の方が忘れない」など、カールの生態が本好きあるある過ぎて(笑)しかし、本屋を解雇された為に自宅の本を代わりに顧客に与えていってからのカールの憔悴と自暴自棄が比例していく様は映画『マジカル・ガール』を彷彿とさせて怯えた。2025/09/07

星落秋風五丈原

43
 老舗の書店市壁門堂に勤めるカール・コルホフは、特定の顧客にそれぞれの嗜好を熟知したうえで毎晩徒歩で注文の本を届け、感謝されている。カールは顧客たちをひそかに本の世界の住人の名前(ミスター・ダーシー、エフィ・ブリースト、⾧靴下夫人、朗読者、ファウスト博士など)で呼び、自らの暮らす旧市街を本の世界に見立てている。ある日突然、シャシャと名乗る女の子がカールの前に現れる。ひょんなことからカールの本の配達に同行するようになり、顧客たちの生活に立ち入り、カールと客との関係をかき乱していく。2025/07/31

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