朝鮮籍とは何か――トランスナショナルの視点から

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朝鮮籍とは何か――トランスナショナルの視点から

  • 著者名:李里花【編著】
  • 価格 ¥2,112(本体¥1,920)
  • 明石書店(2025/11発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750350790

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内容説明

『朝鮮籍』とは、植民地期朝鮮から日本に「移住した」朝鮮人とその子孫を分類するために、戦後の日本で創り出されたカテゴリーである。本書は、朝鮮籍をめぐる歴史的変遷をたどりながら、朝鮮籍の人が直面したリアリティにも焦点を当てることで、その実像に迫ろうとするものである。

目次

序文 なぜ朝鮮籍なのか[李里花]
第1章 朝鮮籍在日朝鮮人の「国籍」とは?――法学の観点から[髙希麗]
1 はじめに
2 日本における外国人としての在日朝鮮人――朝鮮籍のはじまり
3 朝鮮半島における在外(海外)同胞としての在日朝鮮人――国民の範囲
4 国籍未確認としての朝鮮籍者――国民国家の狭間で
5 おわりに――こぼれ落ちる存在への並走
コラム1 分断と統一――朝鮮籍から見えるもの[郭辰雄]
第2章 朝鮮籍の制度的存続と処遇問題――日本政府による韓国の限定承認と在日朝鮮人問題への適用[崔紗華]
1 はじめに
2 前史――朝鮮籍の誕生と日本国籍の喪失
3 日本政府の限定承認論と朝鮮籍の制度的存続
4 日本政府の限定承認論と在日朝鮮人の処遇問題
6 おわりに
コラム2 元プロサッカー選手・安英学氏インタビュー[李晋煥]
第3章 日本政府による「朝鮮」籍コリアンの排除――2000年代のバックラッシュのなかで[ハン・トンヒョン]
1 はじめに
2 在留外国人統計における「朝鮮・韓国」の分離
3 海外渡航に際して「誓約書」を強要
4 韓国渡航をめぐる「みなし再入国」運用の混乱
5 分離集計のその先と朝鮮学校の処遇
6 おわりに
コラム3 「思想としての朝鮮籍」を追って[中村一成]
第4章 韓国入国問題を通して見る朝鮮籍者の政治的多様性の看過[金雄基]
1 はじめに
2 日本における朝鮮籍者をめぐる処遇の歴史的変遷
3 南北朝鮮との関係性によって明らかになる朝鮮籍者の政治的多様性
4 韓国は朝鮮籍者をどのように処遇してきたのか?
5 「非北」朝鮮籍者による韓国社会に対する政治的主張
6 結論
コラム4 海外の「無国籍」コリアン[李里花]
第5章 済州島、三河島、そして朝鮮籍[文京洙]
1 一世と二世
2 三河島の済州人――泉靖一の調査から
3 「朝鮮籍」を生きて
4 「韓国籍」へ
コラム5 国連と無国籍の解消――# I Belong キャンペーンを通して[秋山肇]
第6章 なぜ無国籍の「朝鮮」籍を生きるのか?[丁章]
コラム6 国籍の無い、国籍を超えた社会へ[陳天璽]
第7章 グローバル時代の朝鮮籍――インタビューからみるアイデンティティ諸相[李里花]
1 はじめに
2 グローバル化、ヘイト、そして韓流
3 インタビューからみる朝鮮籍のアイデンティティ諸相
4 おわりに
あとがき[李里花]
執筆者紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

17
朝鮮籍とは旧植民地出身者およびその子孫としての在日コリアンのうち韓国国籍を取得していない人々の出身地域を示す「記号」であり(p.40)、事実上の無国籍状態の人々を指す(p.72)。朝鮮籍の人々は2020年時点で3万人弱と「マイノリティの中のマイノリティ」となっている。何故韓国や日本ではなく朝鮮籍という生き方を選ぶのか、様々なケースが紹介されている。その中で、韓国も北朝鮮も「選ばない」という積極的に無国籍であることに意義を見出す丁章の論(第6章)には国籍というもの自体を考えさせられる。2021/05/06

ケイケイ

2
★★★★ 正直、自分はなんにも知らなかった、ことを教えてくれる一冊。 世界大戦後、日本に居住していた朝鮮の人たちの祖国への帰国政策が、北と南の政治バランスで実現していかなくなる、などという歴史背景から国籍を持たない人々におけるトランスナショナルを事実に踏まえて丁寧に記述していて資料としてみ貴重。 現代を生きる上で必要な精神性に、ささやかに最後に触れてくれている。2021/02/07

young

0
戦争の味がするより。確か中学校に授業をしにいく際に歴史の勉強を体系的に行い、朝鮮籍≠北朝鮮の国籍である、ということは学んだ。しかし、そのナラティブについては今回初めて知ることになる。夫が死ぬまで国籍を変えれなかった女性、国家の政策に翻弄される民衆。こうした歴史は次世代に伝わるのだろうか2025/12/20

ぬるま湯

0
『スープとイデオロギー』を観て、在日コリアンについてもっと学ばなければと思い、帰りに買い求めました。朝鮮半島の南が善で北が悪と考えてきたけれど、南の政府を支持できず、北に希望を見出すに至った人もいることとその背景を知り、北に想いを寄せる人の考えをもっと知りたいと思ったからです。本書は、北に想いを寄せる人=朝鮮籍を連想した私の無知さ、短絡さを最初から正してくれる本でした。朝鮮籍は北朝鮮籍だろうと勘違いしている、少し前の私みたいに人に読んでほしい。在日コリアンの歴史は日本史の一部。学校でも教えてほしい。

Hisashi Tokunaga

0
朝鮮籍を深堀りしながら国籍、国家、民族、祖国、家族、親戚、祖先、住民、世帯、難民、・・・・・移動、定住・・・無数に外延が広がる。「居場所」なんて軽々に探すものではないようだ。2021/05/28

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