内容説明
彼女が斃れたのは,あまりに力強く咲き誇ったから! ――掟により,戦で負かした男としか結ばれぬアマツォーネの女王ペンテジレーア.戦場で英雄アキレスと相まみえ,愛と誇りが激しく衝突する.受け身でない愛を貫こうとする彼女だが,二人の思いはすれ違い,破滅へと向かってゆく.鬼才クライストが描く壮絶な悲劇.新訳.
目次
物語の背景と典拠について
主要登場人物および神々
ペンテジレーア――悲劇
第一場
第二場
第三場
第四場
第五場
第六場
第七場
第八場
第九場
第十場
第十一場
第十二場
第十三場
第十四場
第十五場
第十六場
第十七場
第十八場
第十九場
第二十場
第二十一場
第二十二場
第二十三場
第二十四場
訳注
訳者解説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
53
女性だけの国アマツォーネ国の女王ペンテジレーアとアキレスの悲劇を描いたクライストの戯曲。史実ではペンテジレーアはアキレスに討たれているが、戯曲ではペンテジレーアは俘虜となったものの味方軍に救い出され、ペンテジレーアに恋心を抱きペンテジレーアを取り返したい一心で軽装で近づいてきたアキレスに悲劇が起きる。ペンテジレーアの口からアマツォーネ国ができた経緯がなんとも痛ましい。誇り高いペンテジレーアの凄まじいばかりの愛と狂気がこのアマツォーネ国に生まれたがゆえのものだったのなら、あまりにも悲しい。
豆大福
1
短編小説は読んだことがあるけれど、クライストの戯曲は初めて。『チリの地震』『拾い子』などストーリーの細部は忘れてしまったものの、読んだ時に受けた衝撃は忘れられるものじゃない。この『ペンテジレーア』も凄い。19世紀の文学作品を見渡しても、本作の主人公に匹敵するような作中人物はどれだけいるだろうか。自分は『ニーベルングの指環』のブリュンヒルデを連想したが、もっと力強いとさえ思う。ただ、翻訳についてはもう少し上演を配慮しても良かったように思う。これは素人の感想に過ぎないが。2025/12/24
葛
0
ハインリヒ・フォン・クライスト作 大宮勘一郎訳 編集者:吉川哲士 2025年10月15日第1刷発行 発行者:坂本政謙 発行所:株式会社岩波文庫 印刷:三秀舎 カバー:精興社 製本:中永製本 定価:本体910円+税2026/05/20




