内容説明
本の街・神保町に,韓国の本とちょっとしたカフェ〈チェッコリ〉はある.店主の金さんは九一年に韓国からの留学生として来日し,その後いろいろあって,今では出版社〈クオン〉を経営しながら,本を売ったり作ったり――.日本と韓国文学との架け橋として尽力してきた著者が見つめる,文学の可能性.『世界』好評エッセイ書籍化.
目次
はじめに 韓国文学ブームに前史あり
さぁ、社長の仕事をしなくちゃ
広告コピーで学んだ日本語
「第一子」はハン・ガン『菜食主義者』
スーザンと二人の老詩人
朴景利先生の『土地』
友だちになること
本の中の小道
戒厳令の夜
社長の仕事
詩の魔法
Kビレッジだなんて
神保町の隣人たち
情熱に満ちたたくさんの人々
人生の師、金石範先生
企画が動き出すとき
池明観先生の卒論指導
馬鍾基さんとその父をめぐる時間旅行 上・下
大きな世界観──李光洙と波田野先生
『広場』と崔仁勲先生
私を育ててくれたのは八割が風だった
本の処方箋
ノーベル文学賞をハン・ガンの引き出しにしまっておいた
Poem Post──四元康祐さん
桃のような人
交流の扉をひらく
人と人が出会うという、とてつもないこと
出版都市、坡州で
文学と食べ物
ソウル国際ブックフェア
韓国と日本の「街の本屋」
書店が地域を育てる
おわりに
本書に登場する韓国文学の作家たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Roko
33
金承福さんは、1991年9月、留学生として日本へやってきました。様々な人と出逢い、日本の出版物の面白さに惹かれ、やがて、韓国の出版物を日本語で出版する仕事をしたいと考えるようになり、様々な人の力を借りて、出版社クオン(CUON)を作ったのです。 著者とのインタビューや、ワークショップもやりたいと考えた金さんは、自分の書店を作れば、そういう場も作れるということに気づき、神保町に書店「チェッコリ」を開店したのです。2025/12/31
クァベギ
3
神保町の韓国書籍専門店チェッコリの店主にして出版社クオンの社長、金承福さんの初の日本語著書。本を通じてできた日韓や他の国の人々(小説家、詩人、出版社主、編集者、読者、書店主、お客さんなど)との出会いとさまざまな思い出が綴られている。読むと幸せな気分になるなあ。ほろりとしたりもする(ハン・ガンさんと日本の読者を金承福さんがつないだ時のエピソードなど)。金さんが本から引き出す世界の奥深さと広さが感じられる。⇒2026/01/11
ラッキー
1
韓国文学を日本で扱いたい著者の情熱が、色々な人との出会いを生んだのだろう。自分から動かないと何も始まらない。韓国の日常や事件の時の様子も書かれていて興味深かった。2026/02/03
mirun
1
韓国文学を読むのに頻繁にお世話になっている出版社クオンの代表、金承福氏によるエッセイ。日本で韓国文学の出版社を作り書店を営む氏が、本を通じて人と人、人と国を結んできた軌跡を辿ることが出来るような一冊。本を、詩を、言葉を通じて人と地域と社会とを繋げる責任や楽しさというようなものをイキイキとした文章から感じられて楽しいエッセイだった。出版都市坡州にはいずれ必ず行ってみたいし、まだまだもっと本を読もうと思わせてくれる本で大満足。2026/01/07
mitsuya
1
本を作り売ることを語りつつ、出会った人々のことを語っている。本を作り売ることは、人と人のつながりの中でできることだし、人と人のつながりを作ることでもある。著者は私と同い年。ということもあり、以前から気になる人だった。その仕事ぶりに敬服する。そしてうらやましい。いいなあ、こんなふうに何かをしてみたかったなあ。何事もなして来なかったわが身をかえりみる。2025/12/17
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- 週刊エコノミスト2018年5/1・8合…




