内容説明
私たちはいかにしてヒトになったか? 「ダンバー数」で世界的に有名な進化心理学者ロビン・ダンバーの代表作、待望の文庫化。生物学、神経科学、遺伝学…多彩な視点から人類進化の謎に迫る。
サルはいかにしてヒトになったか?
私たちはなぜ木から降りることを決断したのか?
狩猟採集をしながら世界中を旅してきた私たちは、なぜ歩みを止めて定住し、農耕を始めたのか?
ほかの人類種が絶滅してゆく中、なぜ私たちホモ・サピエンスだけが生き残ったのか?
「ダンバー数」で世界的に知られ、
人類学のノーベル賞「トマス・ハクスリー記念賞」を受賞した進化心理学者ダンバーが、
生物学、神経科学、遺伝学など多彩な視点から
人類進化の謎を解き明かした不朽の名著、待望の文庫化。
■ ■ ■
人類進化の本筋にせまる著作だ。
私たちヒトという生物がどこから来て、どんな生き物なのかを知りたい人々には、是非お勧めしたい。
――長谷川眞理子(進化生物学者、総合研究大学院大学名誉教授/「解説」より)
圧倒的な面白さ。
――瀬名秀明(作家、「週刊ダイヤモンド」書評より)
運命を分けた集団形成の差。
――柄谷行人(哲学者、「朝日新聞」書評より)
何よりも時間のやりくりに着目した視点自体が面白い。
――森山和道(サイエンスライター「日経サイエンス」書評より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
5
以前読んだこの著者の「宗教の起源」という本が面白く、こちらも読んでみた。この本では人類が如何に進化していったかを探る。笑いや言語により、社会的絆を効率良く深められるようにしたことで、エネルギー消費が大きい脳のサイズ増大に必要な食糧を探すための時間を確保でき、進化につながっていったという。著者の代名詞とも言えるダンバー数なども交えながら、どのように人類が進化の中でヒトの社会を構築していったかが示される。仮説自体は検証困難だろうが興味深く面白い内容だった。2025/12/19
iwtn_
3
ダンバー数で有名な著者が、現生人類とは何者なのかを、発掘物からではなく、脳の容量や時間の使い方から、推測した仮説についての述べている。旧人などと比較しつつ、集団のサイズの決まり方をコミュニケーション方式に求め、一対一の毛繕いから、音声による笑いや会話、宗教的儀式によってタイパを良くして大きくしてきた。さらにそれに影響される形で脳の前頭葉も拡大した、みたいな話。興味深い仮説ではある。複雑な道具は脳の拡大後に出てきた副次的なものだとばっさりしているのは、工学系の人間としては残念に思った。2025/11/22
ゆんろん
1
本文の後に置かれている長谷川眞理子による解説がよくまとまっていてさすが。集団の規模についてのダンバー数については聞いたことがあったが、この著者ときちんと繋がっていなくて、今回認識を新たにした。時間の配分について詳しく分析をしているのは、いろんな条件は変わるものの現代でも厳然たる制約としてある訳で、アプローチとして興味深い。取り上げられているのよりもう少し後の時代のほうが、題名には相応しいかも(面白く読みはしたが)2026/02/08
Ryo0809
1
進化心理学者による人類進化の書。社会能仮説と時間収支モデルの両輪を軸に、Apeから猿人へ、そして原人、旧人、新人へと進化した理由を解こうというもの。中新世初期から始まる1600万年の時間と、大きな地球環境の変化に見舞われた年代。そのどちらもがDNAの変異を大きく促す。ダンバー氏が説くのは、こうした地学的な出来事ではなく、主として脳容積の増大がもたらした進化上のインパクトである。文化人類学的な論旨と思われるが、実に興味深かった。2025/09/15
KM
0
面白かった。類人猿研究や行動心理学の知見を、ホミニド、ホミニンの考古学の観察に外挿し、さまざまな考察がされていた。その中でもメンタライジング、言語の発達については説得力が高く、進化・社会形成の過程で必要な技能で合っただろうと推察ができた。単婚化による社会契約の必要性については、とても面白い視点だと思いました。集団化による役割分担が結婚儀式の必要性を生んだとの解説があったが、それは同時に社会様式の変化により、結婚のあり方を変えていく必要があるとの示唆があるなと思った。 2026/04/05




