内容説明
前の職場を離れたことをきっかけに、父が経営する実家の暮林医院で働き始めた管理栄養士の暮林怜奈。生活習慣病の患者に栄養指導をするのが彼女の主な仕事だ。肝心の父は栄養指導に懐疑的だったが、怜奈の奮闘で徐々に栄養室を訪れる人が増え始める。「無理をする必要はありません。できる範囲から始めてみませんか?」高血圧、痛風予備軍、貧血や肥満症……様々な不調を抱える患者のために栄養のプロが奔走する。『カナリア外来へようこそ』の著者が贈る、新たな食×医療小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ@no book, no life.
125
仙川氏の管理栄養士を主人公とした文庫書き下ろし連作短編集。ラーメン一杯は1日分の塩分摂取とか、ビール等で物足りなければノンアルを2本目にとか、軽く学べる要素あり。先日の健康診断結果が初めて悪い方への兆候が見られた僕はそれで手に取ってみた。自分も管理栄養士とのやりとりを受け始めたのだが、なかなか…。いつもの運動量だけでは新陳代謝が悪くなってきて消費し切れなくなってきている歳なんだろうなぁと頭では理解出来ているものの…。この作品の結びにこうある。人は簡単には変わらない。でも本人が必要だと気付いたら変わる、と。2026/04/04
Karl Heintz Schneider
62
「『栄養指導室』のほうが分かりやすいと思うけど。」「私みたいな小娘に指導なんかされたらイラッとくるんじゃないかな。なので『栄養室』にしたいんです。」父親が院長を務める医院に勤めることになった管理栄養士の怜奈は『栄養室』を新規開設する。対象となる症例は高血圧症・糖尿病・肥満症・脂質異常症。彼らに食事内容の改善を促すのが主な仕事。栄養指導に無理解な父親やなかなかいうことを聞かない患者たちにもめげずに孤軍奮闘するひとりの女性の物語。仙川さんの本はこれで三冊目。前2作のいずれともテーマが違っていて興味深かった。2026/02/16
きりん★
37
軽く読める生活習慣病と栄養の話。実家の父が経営する病院で栄養指導をする目的で働き出した主人公。「できる範囲でやってみましょう」が口癖で、押し付けがましくないところがハードルが高くなくていいなと思う。私も食べる事が楽しみなので少しの我慢の苦しさはよくわかるが慣れるとそっちの方がいい時もあるし。軽く読めて楽しめました。2026/05/18
aki
29
父の病院で管理栄養士として働く伶奈。様々な不調でやってくる患者たちと向き合っていくが、一筋縄ではいかない人ばかり。自論を持っていたり、当事者だけの問題というよりも、周りの家族を気遣って積極的な治療が出来なかったり、そんな人たちの心に秘めた思いを汲み取りながら寄り添い、改善に向けての一途さ、熱量はハンパない。父親や同僚との関係にも頭を悩ましながら、キチンと目の前の事に向き合う姿勢から、まだまだ成長していく姿が見える。2025/12/04
あやっぴ
28
栄養指導というと、これはダメ、あれはダメ…そんな風に言われて、私自身もあまり言うことを聞かないのだけど、この管理栄養士の言われることだったら始めてみようかなと思った。さまざまな人がこの医院を訪れるが、中でも痛風予備軍の患者の話が印象に残った。病気に対しての勝手な思い込みってありますね。食事作りにしたって毎回、何品も用意する必要はない。何だか楽になりました。2026/05/02
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