内容説明
脱いだ服を雪の中に隠すなどしばしば奇抜な行動で周囲を驚かせる古生物学者の夫や、独特なヘアスタイルをした関根という名前の大事な兎、自宅を半焼させた経験を持つどこか抜けたところのある祖母……。身の回りにいる愉快な人々の姿を、印象的なエピソードとともに軽妙なタッチで描く抱腹絶倒のエッセイ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
157
noteの連載が初の書籍化された長瀬ほのかさんのエッセイは、三作が書き下ろし。日常的な内容でとても読みやすくて飽きも来ず、他者に対しての優しさを感じて心地よい読後感。長く会話をしていると疲れてくる人と楽しさが増していく人がいるけど、この方は後者。喉が渇いているときに潤いを与えてくれる、そんな人柄にも好感。夫がアンモナイトを研究している変わり者。でも研究者だからじゃなく夫自身が変わっているだけ。私も変わっているけど。愛が伝わる。ウサギの関根との同居生活も共感だらけで面白い。喜びも悲しみも、人生は素晴らしい。2025/10/30
keisuke
5
初めて読む作家、というか知らなかった作家。めちゃくちゃ面白かった。アンモナイトの研究をしている夫との日常を描いたエッセイ、では全く説明できてないんだが、ひとまずそう言うしかない。本人は自分の普通さ、そこまで際立って変でないパーソナリティが少し嫌だと言うが、十分変。そしてそんな日常が面白いし、感動すらさせられる。もっと他の作品あるなら読みたい。 2025/11/19
ポポロ
1
ネットで出会う著者のエッセイは軽くて爽やかで、いま一番面白い。強い個性も主張も技巧もなくわざわざ書くほどでもないことを絶妙な角度と温度で書き、それが作品になっていると思っていた。本を買い全篇を続けて読んだ。横書きで一篇ずつ読んでいたときには気づかなかった、著者のクセの強さが感じられ悪酔いした気分になった。オチを計算して、狙って組み立てて書いているなんて当たり前のことに気づいてしまった。期待していたものとちょっと違っていたが、エッセイは作者が思うがままに書いてこそで、勝手な期待をした私がおかしかったのだろう2025/11/20
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