内容説明
捜査本部より速くSNSで犯人特定?
遺体を発見したのは南アジア国籍の男性。
インターネットでは彼の写真や住所が晒され、
犯人だと断定して死刑を求める声まで上がる。
情報が錯綜するなか、捜査員たちは――。
ヒーローは必ずしも一匹狼じゃない!
同僚とも家族とも絆が深い名刑事を描く傑作警察小説。
東京の世田谷区の工事現場で刺殺体が見つかった。第一発見者は、そこで働く南アジア国籍の男性。警視庁捜査一課の樋口班が捜査を進めるなか、SNSでは彼の実名が晒され、外国人であることを理由に犯人ではないかと疑う書き込みが投稿される。サイバー犯罪対策課と連携して投稿者の特定を急ぐ樋口。だが、それを嘲笑うかのごとく、発見者の顔写真と現住所まで投稿されてしまい、さらには逮捕や強制送還を望む意見まで出てくる……。かつてなく外国人排斥の風潮が強まり、フェイクニュースがあふれるなか、等身大の刑事・樋口は真実を掴むことができるのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
191
今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。シリーズ第九弾、警視庁強行犯係・樋口顕シリーズも読み続けています。 安定の面白さ、今時の世相(外国人問題、SNS等)を盛り込み、読後感も爽やかでした。今年は、本書で読み納めです。 https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344045378/2025/12/31
旅するランナー
179
樋口顕シリーズ⑨。傍若無人なSNSと潜在的外国人差別意識に対するヒグっちゃんのフラットな対応が読みどころ。季節で言えば秋(白露)をむかえた日本が進むべき道を考察する。表紙絵はテレビドラマで天童管理官を演じる榎木孝明さんによる。2026/01/26
いつでも母さん
125
ヒグッちゃん、もう第9弾なのね。いつもヒグッちゃんシリーズでは『聞く力』を教えられるなぁ(当方比)ネットや昨今の○○ハラ・・分からないゆえの不安や嫌悪。どうしてもマイナスのイメージを持ってしまう私にも、ヒグッちゃん同様に「慣れますよ。あるいは、飽きる」と秋葉の言葉がストンと腹に落ちた次第。今回はそれだったなぁ私には。2025/12/25
ケンイチミズバ
77
テレビや新聞は嘘ばかりでネットは正しい。そう断言できる要素がどこにあるの。ネットはフェイクだらけ。みながそう言うから、自分がそう思いたいからそうなんだを拡散し、根拠のない情報が一周し戻ってくるころに事実のようになる視野狭窄ではないのか。警察に協力しただけの外国人が犯人扱いされる。普通の高校生がまだ誰も知らない情報を誰よりも早くネットにアップすることが使命や義務のように達成感を感じ、自分の行いに満悦する。プライバシーを侵害され危ない目に遭うかもしれない人への考えも捜査の妨害行為であることの思慮も微塵もない。2025/12/05
kei302
47
樋口シリーズ最新作。穏やかな物腰に気持ちが癒されます。防カメの登場で事件捜査がはかどるようになったかと思いきや、外野が発信するSNSに捜査員の手を煩わされるなんて。ネット界隈の人たちの精神構造が理解できない。私は新聞報道を信じています。秋葉さんを思い出せなかった…、いつからレギュラーに?2026/01/06




