内容説明
言論で日本の軍部を牽引する徳富蘇峰と、
アメリカの地から日本に警鐘を鳴らし続ける朝河貫一。
直木賞作家が透徹した「史眼」で描くアジア・太平洋戦争――。
佐藤優氏、激賞!! 国家の悪に切り込んだ感動の書
1931年、満洲事変勃発――後に戦前、戦中最大の言論人と呼ばれた徳富蘇峰は、
東條英機ら軍部と結びつき皇国主義、軍国主義の世論形成に大きな影響力を与えていた。
イェール大学教授で歴史学者の朝河貫一は、アメリカで激化する反日世論に晒されながら、
日米融和を唱え、祖国の未来に警鐘を鳴らし続けていた。
日本は満州事変から、中国との戦争が泥沼化していきアメリカとの対立も深刻化していく。
蘇峰は日本で、朝河はアメリカから言論の力で祖国のために戦い続けるが、
日米開戦は避けられない状況へと陥っていく。
1941年12月、朝河はルーズベルト大統領から昭和天皇への親書を起草し、
開戦の回避、そして和平を目指すが……そこには予想だにもしない国家の罠が仕組まれていた。
はたして天皇を、祖国を守ることはできるのか。
国家存亡の危機から祖国を守るために戦った朝河貫一と徳富蘇峰――。
真の愛国者は誰だったのか。祖国の未来を開いたのは誰だったのか。
真逆の思想をもった「ふたり」から見える真の正義とは。
戦後80年を迎え今、透徹した「史眼」で
満州事変から日米開戦を描く渾身の歴史小説。
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