ちくま新書<br> 全てと無 ――世界の存在をめぐる哲学

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ちくま新書
全てと無 ――世界の存在をめぐる哲学

  • ISBN:9784480077226

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内容説明

あらゆる対象を丸ごと含む全体としての「世界」なるものは存在しない。存在するのは「意味の場」に現れる何者かだけである――新しい実在論を展開するマルクス・ガブリエルと、これを真っ向から退けるグレアム・プリースト。「世界は存在しない」とはどういうことか。当代一の哲学者が、「全て(everything)」と「無(nothing)」をめぐって交わした論考と討議を収めたスリリングなドキュメント。大陸哲学と分析哲学の垣根を越え、現代思想の新地平を切り拓く、最高レベルの知の格闘を目撃せよ。

目次

まえがき/イントロダクション ラウレアノ・ラロン/I 論考第1章 全てと無 グレアム・プリースト/1 イントロダクション/2 議論のバックグラウンド/3 全て/4 全てと志向性/5 無/6 結論/第2章 全てというものはあるのか マルクス・ガブリエル/1 プリーストへの応答/2 メタ形而上学的ニヒリズム/第3章 全てについていくつか考えたこと グレアム・プリースト/1 イントロダクション/2 ボルヘスのアレフ/3 命題/4 メレオロジーそれ自体/5 不在主義/6 「世界は存在しない」/7 無と空/第4章 「全てについていくつか考えたこと」についていくつか考えたこと(ただし全てについて考えたわけではない) マルクス・ガブリエル/1 ボルヘスのアレフ/2 命題/3 メレオロジーそれ自体/4 不在主義/5 志向性/6 無と空/II 対話/第5章 存在をめぐる対話(二〇二一年八月一六日)/第6章 志向性をめぐる対話(二〇二一年八月一七日)/第7章 整礎性をめぐる対話(二〇二一年八月一七日)/第8章 全て・ナンセンス・ウィトゲンシュタインをめぐる対話(二〇二一年八月一八日)/第9章 無をめぐる対話(二〇二一年八月二〇日)/III 後記/第10章 全てを超越すること グレゴリー・モス/1 イントロダクション/2 グレアム・プリーストと無の二重真理的構造/3 マルクス・ガブリエルと全ての無意味さ/注/訳者あとがき/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

sayan

22
問「世界は存在しない・全てと無」にガブリエルは世界=唯一の全体は存在しないと言いプリーストは矛盾あるも全体は存在するとの応答に困惑する。だが介護をキーに読むと腹落ちする。社会保障制度が介護支援を担う福祉国家的な全体記述が成立も、実際の家庭では無償の感情作業=自己負担が存在。支援有の全体像と支えが無い=不足という実感が共存する。プリーストはこの緊張を排除せず理論として正当化=全体提示を行うがガブリエルはその全体像の固定が不可視の負担が無へ落ちる構造的な暴力性を示唆する。本書結論は存在有無を問い続けることか?2026/01/10

武井 康則

9
物事は存在する。ただその意味が成り立つ場において。だから、そのすべてを集めた世界なんて存在しない。(存在させている意味がなくなってしまう。)随分無茶苦茶で乱暴な要約、解釈だが、マルクスがいう、世界なんてないということに対してグレアム・プリーストは世界が立ち上がる限りで意味ができるわけだから、あるという。人は言葉で考えるから言葉を大事に正確に使っていかなければならないと思うのだが、私のようなど素人には単に用語の運用法の違いにしか思えない。2025/12/22

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