内容説明
「貧困」「孤立」「生きがい」そして「終わらない子育て」――激増すいるシニアワーカーが働き続ける理由をひもとき、労働や家族の形が変容する社会のリアルを描く。気鋭のジャーナリストによる渾身のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
81
シニア高齢者へのインタビュー取材を元にした現代のお仕事事情が垣間見える。70歳以上の半数以上が働いているが、求められる仕事は介護、清掃、警備、ドライバー、工場の単純作業など、今までの経験を生かした知的労働は皆無に近い。働く理由も低年金だけでなく、終わらない子育て、貯蓄ゼロ、社会的な孤立を防ぐためなど切実なものばかりで、日本の現状を表す。高齢の親と同居する「子供部屋おじさん」や、親の介護などで離職し労働市場に戻れない「ミッシング・ワーカー」などの言葉を知る。できる限り、今の職場で長く働こうと思わされました。2026/03/22
こばまり
41
現状をもたらした様々な要因に触れ、また、取材人数も多くかつバラエティ豊かで好感が持てる。まさに世相を切り取った感がある。自身の行く末をイメージ、心配しながら読了。年始に読むには暗い。2026/01/02
チャーリブ
39
定年後のシニアの生活状況をまとめた本としては『ほんとうの定年後』(橋本貴志)が自分の中では定本なのだが、本書を読んで『ほんとうの〜』は光の部分で、影の部分が欠け落ちているかもしれないと思った。本書では高齢者は60歳以上としているが、言うまでもなくその人生は多種多様で一括りにはできない。しかし経済的な数字は厳として存在していて、その数字の中でどのように自足するかということになるのではないか。ただ『ほんとうの〜』の統計に見られる仕事への高い満足度はその影の部分も見なければいけないのかもしれない。2025/12/15
おかむら
34
こんなハズじゃなかったかも…とごくありふれたサラリーマン家庭だったパート主婦(64歳)は思うのだった。と、これは私のことですが、パート辞められないよぅ…。高齢になっても働かなくてはならない様々な理由と人生遍歴を21名に聞き込んだルポルタージュ。著者の前作「副業おじさん」が面白かったのでこちらの新書も読んでみた。なんかさー自業自得というか若いときから遊び暮らしてたキリギリスのような人はほぼいなくてわりと普通に生きてきただけなのに今こんななっちゃったっていうのがリアルだ。まだマシだけど他人事じゃないかも。2026/01/12
KEI
33
60歳以上の働かざるおえない21人へのインタビューを取りまとめたもの。自業自得な人もいますが、病気、子供のひきこもりなど自分ではどうすることもできない理由で働いている人が大半。しかも過酷な労働環境。筆者もその環境を体験して書くなど文章がうまく読ませます。雇用が安定していない就職氷河期世代がシニアになる今後さらなる問題になると示唆するなど考えさせる1冊。2026/02/13




