アマゾニアにおける市民権の生態学的動態

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アマゾニアにおける市民権の生態学的動態

  • 著者名:後藤健志【著】
  • 価格 ¥4,752(本体¥4,320)
  • 明石書店(2025/11発売)
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  • ISBN:9784750351605

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内容説明

ブラジル固有の領域概念である「法定アマゾニア」と呼ばれる南米大陸中央部の森林地帯で進行する富の不平等是正に向けた革新的取り組みとは。

レヴィ= ストロースが踏破し、『悲しき熱帯』として記録した世界を、およそ1世紀を隔てて調査・考察する。

目次

図表目次
略語一覧
凡例
序章 アマゾニアにおける市民権
第1節 問題の所在:占有の視点から捉える市民権
第2節 考察対象:植民、農地改革、土地なし運動
第3節 理論的視座:占有と譲渡可能性
第4節 本書の構成
第1章 アマゾニアの自然と社会
第1節 研究地域の概要
第2節 アマゾニア民族学の知見
第3節 生態環境と産業実践の翻訳的連鎖
第2章 アマゾニア植民の法制史的過程
第1節 軍政期におけるアマゾニア植民
1 「アマゾニア」の策定
2 公的植民
3 私的植民
第2節 民政期における農地改革
1 国家農地改革計画
2 2つの農業担当省
3 受益集団の編成
第3節 所有地作製をめぐる制度と権利
1 自発的植民
2 公有地をめぐる法制
3 ポセイロとグリレイロ
4 正則化をめぐる立法
第3章 キャンプにおける所有地作製
第1節 キャンプの形成
1 占拠の始まり
2 土地なし運動の展開
3 キャンプ周辺の概況
第2節 キャンプの発展
1 居住様式の変化
2 キャンプと入植地の間を往来する人々
3 インフラの到来
第3節 キャンプの消滅
1 都市への変貌
2 到着した者が主人
3 入植者たちの運動
4 土地取引をめぐる慣習
第4章 非公式な入植地における所有地作製
第1節 カポエイラの内部へ
1 INCRA庁舎前の占拠
2 大豆畑の果て
第2節 ポセイロの土地経営
1 非公式な入植地の形成と発展
2 利益当事者たちの翻訳的共同
3 公務員の土地転がし
第3節 空白地をめぐる衝突
1 土地なし運動の新たな展開
2 2つのキャンプ
3 土地なし運動の混迷化
第4節 所有地作製の技術
1 地理情報技術
2 遷移を前提とした生活過程
3 事業の構想
第5節 極相林とカポエイラ
第5章 入植地における土地利用
第1節 非公式な諸関係
1 土地をめぐる「交渉」
2 ファゼンダの遺構
第2節 中間集団をめぐる関係性
1 入植者の住民組合
2 運動と法人
3 農地の私有化をめぐって
第3節 入植者の流動性
1 流動性を生み出す要因
2 日系入植者
3 移住者間の土地利用の差異
第4節 大豆耕作者の参入
1 生産活動と土壌条件
2 ラランジャの実態
3 耕作者と中間集団の関係
4 観念と実体の捩れ
第6章 入植地の発展軌道
第1節 ノルタゥンの最奥部
1 本章の位置づけ
2 牧草地の回廊
3 先駆者たち
第2節 様々な企図の収斂
1 都市域の拡張
2 移動民による農地策定
3 生産体系の確立
(1)アグロフォレストリー
(2)牧畜
第3節 より良い土地を求めて
終章 市民権の生態学的動態
第1節 占有・不在経営・投機
第2節 指示の反復
第3節 切断を通じた拡張
あとがき
参照文献
索引

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