内容説明
“僕”は毎日、中学校でいじめられている。
あだ名は「釘」。いじめっ子の「チス」が僕の頭を殴る様子が、まるで釘を打つように見えるからだ。スプーン曲げができる「モアイ」もいっしょにいじめられている。モアイと僕は原っぱの卓球台で卓球をするようになり、僕らの気持ちは軽くなる。ある日突然、空から巨大なピンポン球が下降してきて……。
いじめられている中学二年の男子が、人類の運命を決めるときが来た。釘とモアイは、人間と世界について思考することをやめない。『カステラ』(第一回翻訳大賞受賞)で熱い支持を獲得した韓国の鬼才が猛打する長篇、待望のUブックス化! 作家自筆の挿絵も収録。
「なんかぶっ飛んだ面白いもんないかなぁ、という方にオススメします。ぎゃっ!! です。」――光浦靖子さん
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
6
パク・ミンギュと言えば、変幻自在の作風と発想、そして大胆な展開の名手である。「カステラ」にはぶっ飛んだし、「サイドAB」には手を焼いた(褒めてます)。本作はいじめられる中学生が主役である。なのだが、現実感はありつつ、連れて行かれる世界は謎である。あるページが話題だが、確かにあれ律儀に全部読む人っているのだろうか。2025/05/03
しい☆
1
とんでもない話だった。とても考えさせられるし、まだ余韻から抜け出せないし、ジャケ買いした本だけれど大正解。著者によるあとがきの、「人類は最初から、生存してきたのではなく、残存してきたんだ」がすごい刺さってくる。2025/06/07
ヤマニシ
0
「ヘンだけどさ――個人って人類より絶対多いし、多様なんだ。」(p62)2025/12/26
takao
0
ふむ2025/05/13




